すずきみちよ 薪ストーブでおうちごはん

アウトドア料理コーディネーター鈴木道代によるシンプルな素材が生きる「おうちごはん」レシピ

新米のおはぎ

薪ストーブ料理-新米のおはぎ
 

 

 

新米!!ついに収穫しましたよ。
6月に田植えをして、水の管理(私は関わっていませんが…)、夏の畦の草取り、かかし作り。
幾度かの大雨やこの夏の日照りと酷暑にも耐えて立派にたわわな稔りを与えてくれました。

自分たちで作ったもち米の粒を初めて手にしたときは、
胸が震えるような感動がじわじわと湧き上がってきました。
言い尽くされた言葉ですが何とありがたいことでしょう。
私はこうやって農家さんが作ってくださったお米をずーっと食べて今の自分の体を作っているのですよね。

地大豆のおこわ

まずは去年収穫した地大豆と一緒におこわに蒸かして頂いてみましたが、
とても甘みが強くしみじみとおいしいお米でした。
そしてほかにもち米を使った料理は?と考えておはぎを作ることに。
時間も限られていたので圧力釜を使って。

薪ストーブ料理に圧力釜を使ったのは初めてでしたが、
弱火で加熱するのでストーブトップクッキングにはピッタリでしたよ。
クイック料理なのかスロークッキングなのかは???
もち米も上手に炊けて特別な新米おはぎが出来ました。

今度みんなで田んぼの周りのおばあちゃん達に、
見守っていただいたお礼と報告を兼ねてこの新米で作ったおはぎを配る予定です。

 

 

 

 

  • (約15個分)
  • もち米 …1.8合
  • うるち米 …0.2合
  • 水 …1.5合分
  • 小豆 …1カップ
  • てんさい糖 …3/4カップ
  • 塩 …1つまみ
  • 黒すりごま …大さじ3

 

 

 

1.もち米とうるち米は合わせてといで、たっぷりの水に1時間以上漬けておく。小豆は軽く洗っておく。

2.薪ストーブは中火で焚き(ストーブサーモメーターで250度くらいに)、
圧力鍋に小豆とかぶるくらいの水を入れたものをストーブトップに乗せて加熱する。

3.米はザルで水を切り、鍋に分量の水を加えてストーブトップで炊き上げる。
(ご飯の炊き方は2008.2月のごはんの項参照

4.小豆の圧力鍋からシューッという音がしだしたら
ストーブトップの脇にずらすなどして弱火にして30分くらい豆が柔らかくなるまで煮る。
砂糖、塩を加えあんこを作り、あら熱を取っておく。砂糖を加えると照りと粘りが出ます。

5.もち米が炊けたら熱いうちにすり鉢に移し、
すりこ木で半殺し(半分搗いた状態)にして15個の俵型に丸める。

6.餅にあんこをつけて形を整えて完成。

あんこを餅で包んですりゴマ(砂糖入り)をまぶしたゴマおはぎもおいしい。

 

 

 

稲刈り

 

10月には仲間総出で2回に分けて稲刈り。
稲刈りの様子:ちーむゴエモン@相模湖

子供たちもよく手伝ってくれました。
中には赤ちゃんをおんぶしたお母さんも2名。
そして地元で生まれ育った年配の同級生仲間さんたち数名。
このおじさま方の団結力はすごい。
その仕事の速さと手際のよさで1反強の田んぼの稲刈りが無事終わりました。

私は初めての稲刈り。
ノコギリ鎌でザクッと切り進み田んぼの景色がどんどん変わっていくのが面白い。
でも途中で顔を上げると終点はまだまだ先。
地元のおじさんから「休んじゃいけないよ、少しずつでもやり続ければ必ず終わるんだから」と
稲刈りだけでなく、人生の極意のようなものまで伝授されつつ。

やってみると、刈るより縛るほうが時間がかかり大変な作業ということもよくわかりました。
縛るにも畳の縁の部分をほどいた物を半分に切って用意しておいたり。何事にも段取りですね。
丈夫でよく締まります。ハザを立てるのに縛るためにも利用していました。

もちろん稲わらを濡らして数本束ねたものでも稲を縛ります。
古代米は背が高く、雨と大風で倒伏してしまったので刈るのも大変。
長いからハザにかけるのも一苦労。
そのように弱いからどんどん作りやすいように改良されていったのでしょうね。
それでも何とか日暮れまでに、全てハザがけまで終了。

ひとつの田んぼに赤ちゃんからおじいちゃん世代まで集うというのはいいものですね。
お茶の時間には昔のこのあたりの様子から、今後の森林の管理の問題点まで和やかに話が弾みます。

見学者や差し入れもたくさん。
後で年配のTさんから話を聞くと、近所の方たちも初めは半分疑いの目つきで見ていたような…。
若い人たちと一緒に、それも手植えで手刈りなんて本当に出来るのかな?といったところでしょうか。
でも実際始まったら多くの人が手伝いに来るし、ほかの田んぼより成長も実りもいいし、
だんだんと認めてくれるような空気になっていたよう。嬉しいことです。

こうやって地域のつながりがどんどん広がっていって、町中の人たちが元気で豊かになっていけばいいな。
地方の問題点、高齢化や経済、耕作放棄地…いろいろ解決の糸口になりそうな気がします。

脱穀はまったく手伝えなかったのですがレトロな脱穀機を使って。
地元の小学校でも実演したのですよ。
こうやってたくさんの人の手を経て私の手元にピカピカの新米が届いたというわけですね。
籾で520キロだったとか。立派!!

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コメント

  1. みんなで作ったお米で、おはぎを作って、幸せなひとときでしたね。

    来年は、うるち米、小豆、きなこ(津久井大豆から)も作りたいですね。
    砂糖は自給できないけど、代わりの水飴とかも作ってみたいですね!!

    (砂糖の代わりに甘酒を入れて作ったりしたけど、子供と夫には不評でした。私は好きだけど。。。)

    将来、相模湖産100%!に近いおはぎを作ってみたいですね!!

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