すずきみちよ 薪ストーブでおうちごはん

アウトドア料理コーディネーター鈴木道代によるシンプルな素材が生きる「おうちごはん」レシピ

簡単豚ニラ肉まん

雨が降ったり、吹き飛ばされそうに強い風が吹いたり。
お日様がどんどん強くなっていって。
季節はもうすっかり春です。

体の変化もそう。花粉症もかな。
でもまずは食べたくなるものが確実に違ってきます。
揚げ物?生野菜?そしてホカホカと湯気の立つ蒸し物でしょうか。
冬の間はあまり作ろうという気分にならないものです。
身体を緩める陰性の働きがあるといわれるものばかりですね。
山菜の苦味などもこれに含まれます。
なるほどこのおうちごはんシリーズで春は蒸しものの登場が多いのもうなずけます。

そんなわけで今日のメニューは肉まん。
もちっとハリのある皮が好きです。
調べてみると強力粉にドライイーストとベーキングパウダーも使って発酵させるのですね。やってみると意外と簡単。
野菜はニラだけなので刻むものも少なくて楽チンです。

使用ストーブ » バーモントキャスティングス  アンコール

 

簡単豚ニラ肉まん

材料

中サイズ 12個分

  • 強力粉 …320g
  • 薄力粉 …80g
  • 砂糖 …大さじ2
  • ドライイースト …小さじ1
  • ベーキングパウダー …小さじ2
  • ぬるま湯 …250cc
  • 豚ひき肉 …200g
  • ニラ …1束
  • オイスターソース …大さじ2
  • 砂糖 …大さじ2
  • ごま油 …小さじ2
  • おろしニンニク …1かけ
  • おろし生姜 …小さじ1

 

作り方

1.皮の材料のうち粉類を混ぜ合わせたら、ぬるま湯を少しずつ加えながらひとつにまとめ、表面がツルッとしてくるまでよくこねます。

2.ストーブそばの温かいところに置いて30分ほど発酵させます。
ぷくっと膨らんでくるまで。
軽めに焚いていたのでウォーミングシェルフに乗せました。

3.生地の発酵の間に餡の準備をします。
ニラを小口切りにして豚ひき肉、調味料を混ぜます。

4.生地を包丁で12等分にして、皮の表面を伸ばすようにして丸めます。
乾かないように濡れ布巾をかけてまた暖かいところに置いておきます。

5.皮の生地の縁を伸ばしながら平たくして、肉ニラ餡を乗せたら生地の端をつまみながら順番に伸ばして包みます。

平たく伸ばした生地の真ん中は厚めにするのが中心に餡が入るコツ。

娘の方が上手にヒダを寄せて包んでいます。

6.ストーブを強く焚いてお湯の湧いた鍋の上に蒸し器を乗せ、20分ほど蒸します。湯気の上がる蒸しモノのこの幸せな感じは何なのでしょうね。

7.肉汁がジュワッとあふれるおいしい肉まんのできあがり。
皮もハリがあって私好みのものができました♪

娘からのまた作ろうねのリクエストが。
やってみたら想像以上のものができて大満足。
また挑戦したいと思います。

 

火を扱うということ

またまた火事に遭遇してしまいました。
一軒全焼の大火災。
今までも道路向かいの山火事や近所など5回目。
これって多くないですか。
消火器やバケツリレーで消火活動をしたことも何回かあります。

火、炎。
私たちの体を温め、見つめているだけで心がほどけていくこともある。
でも時には猛々しく荒れ狂い、全てを覆い尽くし黒く消し去り、
私たちを恐怖と悲劇におとしめることもある。
屋根が抜けて火柱が天に昇るときのすさまじい勢い、
くすぶっている家の内部全体が燠火のように橙色に光っている不気味さ。

動物は火を恐れると聞いたことがあります。
私たち人間はどうなのでしょう。火を扱えるとのことではなかったのか。
でも私も火が怖いのです。小さな火でもやはり恐ろしい。
消防車のサイレンがなると煙突のある我が家、ご近所が心配になります。
 

 
「ついうっかり」に今までよりたくさんの注意を払おう。
「煙突掃除」「メンテナンス」を大事にしよう。
そういえば年初めにストーブ煙突の曲がり部分が赤くなって煙が出たとSOSが来たことがありました。
バーモントキャスティングのストーブではなかったのだけれど。
新築でほとんど焚いていなかったので煙突を解体してみてもススが詰まった感じではなし。思い当たったのは煙突カバーが付いていなかったことくらい。
上から何か落ちたか下から吸い上げたか?
曲がった部分で燃えたのではないかという推測。
真相はわかりませんが煙突に網をつけたほうがいいねということで落着しました。。

誰よりも裸火を扱う機会の多い私たち薪ストーブユーザー。
いつ何が起こるか。
備えすぎということはありません。
私たちは火を使えるという根拠である知恵を限りなく養おう。
そして動物の勘で危険を察知する力、想像力を磨こう。
火は私に決しておごってはならないとときどき教えをくれる。
そしてたくさんの恩恵も。
奇しくも7年目の東日本大震災の日をむかえてすぐの日の出来事でした。

 
Photoes by Michiyo Suzuki
*隔月連載。次回の更新は2018年5月中旬です。

 

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