フォトエッセイ「写風人の薪焚き日和」

風のように自由気ままに撮り続けたい…カメラマンの視点から綴る日々の薪ストーブライフ

ピザ釜&BBQの燃料、勢揃い。

駒ヶ根も6月中旬には、梅雨入りしました。

気になっていた原木の玉切りもなんとか雨仕舞いまで済ませ、後はボチボチと割るだけ。


一方、薪ストーブは今でもちょこちょこ焚いています。
ただ冬場と違って常に焚いている訳ではないので、薪火料理をしたいときには不自由でなりません。


そこで雨の日でも薪火を楽しめるように、テラス下に料理コーナーを設けました。
ガスコンロも用意していますが、シーズニングや手入れ用などあくまで予備の熱源です。

今回は、BBQグリルのテルツォとピザ釜のKABUTOを使ってデッキでディナータイム。

燃料はココキューブとココビーン、そして新たに加わった「もったいない木」と「燃料用ペレット」です。
雑木林や森で暮らしていれば小枝などの燃料は豊富にありますが、そうでない環境では燃料確保も重要な課題だと聞きます。
そこでこれらの燃料を使って熱量や焼け具合などレビューしてみました。

まずBBQグリル「テルツォ」にはココビーンを使用。
ココビーンとはココナッツの皮から作られた成形炭です。
着火が簡単で爆ぜも少なく、形・大きさ・品質が一定なため火力調節がしやすいという利点があります。

まず簡単な着火方法としては、不燃材の上にドラゴン着火剤(固形着火剤)を2つほど置いて着火し、BBQスターターをその上にセットします。


着火材は10~15分ほど燃焼し、ココビーンが赤められていきます。


着火剤が燃え尽きても下の方のココビーンがすでに熾きているので、そのまま暫く待てばすべてに熾きが行き渡ります。


熾きたココビーンを炉床に移します。


テルツォの場合は炉床が引き出し式になっているので、炭入れにも灰捨てにも便利です。


蓋をして温度計を見ながら適温になるまで待ちます。
ココビーンがまだ黒いとスス臭さが食材に移る場合があるので、表面が白っぽくなってから料理しましょう。


本来BBQとは蓋付きのグリルで肉の塊にじっくり火を通す料理法です。
今回は豚の骨付き肩ロースを焼いてみました。
炭のようなムラのある強火ではなく、ジワジワと均一に熱が伝わってくるので、激しく焦げることもなく苦手な脂身も美味しく感じました。
ココビーンは30個ほど使いましたが、グリル片側分だけで十分でした。
また右側に20個、左側に10個というように強火中火と火力を使い分けることも出来ます。

次はピザ釜「KABUTO」

最初の着火は木片を使います。


「もったいない木」は家具作りで出る端材を再利用した小ぶりな木材なので、KABUTOやモバイルサウナ、Ozpigなどにぴったりサイズなのです。


木片で熾きが出来たら、ココキューブを2・3個放り込むと熾きが長持ちします。
市販の炭では大きすぎる場合もありますが、ココキューブはKABUTOの炉に丁度いいサイズです。


炭火と、良く燃えるペレットを併用すれば安定した火力を維持できまるので、300℃以上の高温が必要なピザなどにはペレットが最適です。


今回はピザは焼かずに、ラザニアを焼いてみました。
以前の失敗を踏まえ温度が上がりすぎないように注意して・・・。


というのも、ピザ後のデザートにフルーツコブラーを焼いた時の事です。
火力が強いままだったので中まで火が通らないうちに表面がどんどん焦げてしまったという失敗例です。
この手のオーブン料理は200℃辺りをキープしたいので、木やペレットよりもココキューブ中心で火力維持した方がいいようです。

そのココキューブ。

より濃密に成形されているので燃焼時間も長いうえ、一人用の小さな七輪でも収まりが良く、均等な火力を保ってくれます。


火鉢には匂いの少ない備長炭を使っていましたが、ココキューブも備長炭に引けを取らないほどの実力。


梅雨が明ければ、いよいよバーベキューや焚火料理の季節。
ズクショップでは燃料系も充実していますので、一度お試し下さい。

 
(隔月連載。次回の更新は2021年8月下旬です)

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