薪ストーブdeパン:18時間の魔法〜捏ねない手作りパン
薪ストーブで焼くパンは一番美味しくできます。
しかし薪ストーブ料理の中で一番難しい。
その難しさをなくして簡単にできるように、パン作りの新しい方法をこの冬にチャレンジしてみました。
新しい方法というよりも、実は18世紀の作り方です。
以前ここでサワードゥパンの作り方を紹介しましたが、パンを最低20分間捏ねてから、一次から二次発酵を行わなければならないものだと思っていました。
外側の生地がクリスピーで、中がスイスチーズのような大きい穴があいていて、もちもちしていました。
しかし、その後ボストンの話題になっている伝統イタリアンパン屋さんに寄ってパンを買いました。
そのイタリアンのパン屋さんはやはりサワードゥ菌を使用していました。
今まで食べたパンの中で一番美味しかったので、作り方を尋ねました。
「このパンは小麦粉と塩と水とサワードゥ菌だけでできています。
そして捏ねませんよ。
ただ混ぜて18時間を発酵するだけです!それだけです。
後は鋳物製などフタをした状態のダッチオーブンやキャセロールの中で焼くことです。」とブリッコの店長及びパンマイスター ベン・トック氏がいう。
このパン屋さんの職人の話によると、この作り方が18世紀の祖先から代々に伝わってきた作り方だそうです。
ボストンのイタリアンパン屋はガスオーブンで焼いていますが、薪ストーブで焼けるだろうと思い、失敗しながらもこの冬にレシピを完璧にできました。
そこでこのやり方で一番うまくできたので、お勧めします。
皆さんもパンのチャレンジをしてみてはいかがでしょうか?
サワードゥ菌をお持ちでない方もいらっしゃるので、ドライイースト菌での作り方にも挑戦しました。
ここで両方のやり方を見せます。
楽しみにしてください。
使用ストーブ » バーモントキャスティングス アンコール、デファイアント
ノー・ニードパン (No Knead Bread = 捏ねないパン)
20時間かかるので、前日から準備するのですが、
実際の作業時間は10分程度です!
材料
- 強力粉 …3カップ(全粒粉を混ぜても良いですが、今回は白い粉です)
- 塩 …小さじ1.25
- ぬるま湯 …1.5カップ
- ドライイースト菌 …小さじ0.25または
- サワードゥ菌 …0.25カップ(サワードゥ菌の場合、強力粉を0.25カップ増します)
- コーンミール(打ち粉用)
一番使いやすい道具は「手」でした!
【道具】
・手またはゴムベラ
・薪ストーブ用のクッキングスタンド
・ピザストーン 小
・鋳物製のフタ付きダッチオーブンやキャセロール
・ミキシングボウル 大 X 1(かなり膨らみますので大きめなボウルがいい)
・ミキシングボウル 小 X 2
・計量カップとスプーン
・カミソリ(昔のもの)やカッターなど
・バヌトン発酵かご
【燃料】
・よく乾燥した広葉樹長さ6cmX幅3cm 20個
・普通の薪
作り方
ボウル大に強力粉と塩を入れます。
ドライイースト菌を使用する場合はそれも入れます。手でよくかき混ぜます。
サワードゥ菌を使用する場合はぬるま湯の中に入れて、
溶けるまで混ぜておきます。
ぬるま湯またはサワードゥに混ぜたぬるま湯を足します。
手またはゴムベラで1分程度よく混ぜます。
かなりべちゃべちゃしますがこれが通常な姿ですので心配はいりません。
こんな状態になります。
ラップでシールをして常温のところに置いて18時間寝かします。
それからバヌトンかごに移して30分二次発酵します。
この約30分後までにストーブを十分に熱く熱しておいて、
少なくとも7cmの熾火(燃えさし)が残る状態になるように準備をします。
発酵18時間後にこんな感じになって泡状になります。
打ち粉のついた台に生地を出します。
手にたっぷり打ち粉をつけて平らに伸ばします。
半分に折りたたみます。そしてさらに1/3にたたみます。
コーンミールをバヌトンかごにのばします。
かぼちゃの種などお好みのトッピングを並べます。
継ぎ目を上にしてラップのフタをし30分寝かします。
鋳物のキャセロールなどの容器をストーブトップに載せて温めます。
薪ストーブの火が中火の熾き火になったらクッキングスタンドをセットします。
熾き火をなるべく左右に分けて鍋の真下に熾き火が少ない、または無い状態にします。
クッキングスタンドの上にピザストーンを載せて余熱しておきます。
30分後、バヌトンかごから生地を静かに出します。
カミソリを割り箸などに円状になるようセットします。
手を切らないように注意しましょう!
刃を斜めに持ちながら素早く表面に傷をつけます。
生地を容器に移し、中火のストーブに置きます。
温度を保つために左右に短い薪を足し、焼き続けます。
フタをしたままこの状態で30分焼きます。
鍋の中に湿度があることが大切です。
この生地はかなり柔らかいので生地の中から出る水分が約70%の湿度なるようです。
そしてフタを外して、さらに左右に短い薪を足します。
狐色が付いたら(約10分)出来上がりです。
出来上がったら鍋から取り出して冷まします。
鍋が非常に熱くなっているので、取り出すときに革製のグローブとタオルを使って注意しながら行いましょう。
一回目の出来上がりです!
二回目の出来上がりです!
三回目の出来上がりです!
アンコールのトップドアから見た焼き上がりの動画です。
耳を澄ましてみてください。焼きたてはパリパリと音がします。
こんにちは。
天使のささやきですね。
この音がすると絶対パンは美味しいですよね。
このパン、めっちゃおいしそうです。
薪ストーブで焼くパンはさぞ美味しいのでしょうね~。
サワードゥ菌に興味しんしんです。(^o^)
luckyさま
コメントありがとうございます。
是非挑戦してください。
サワードゥにご興味がありましたら、ご連絡ください。
こんばんは。
サワードゥ菌、とっても興味ありますっ!
ルヴァンと同じようなものでしょうか?
ポールさんの、前のhttps://fireside-essay.jp/paul/country/2235.html
こちらの記事もじっくり読んだり、ネット検索したんですが。。。
元の種がいるのでしょうか?
先日、ファイヤーサイド社のカタログ、ちゃっかりお願いしました。
とっても美味しそう。
ドミノタイプでやる場合はどのようにすれば一番美味しくできますかね?