すずきみちよ 薪ストーブでおうちごはん

アウトドア料理コーディネーター鈴木道代によるシンプルな素材が生きる「おうちごはん」レシピ

薪焼きチーズチキン

薪ストーブ料理-薪焼きチーズチキン

 

 

この一ヶ月心配事が多くて、春だというのになんだか元気がでない日が続いています。
地震の被災地のこと、原発の被害のこと。
本当ならこんなうららかな日は、桜の咲く青空の下でお弁当を広げて
お花見ができたら良いのですけどね。

気分を変えるために行った近所の温泉の帰り、
久々に焼肉屋に寄ってカルビを食べました。
ガッツリ力をつけたいときにはやっぱり肉!!
ジューッというカルビの焼ける音、脂が炭に落ちてボワッと立ちのばる炎、
タレと肉の焼ける食欲をそそる香り。

肉を食べたいほうではないのですが、おいしいお肉は特別。
肉を火で焼くとなぜか心躍る。
しっかりパワーもらって帰ってきました。あー、単純。
今度の薪ストーブクッキング教室のメニューはお肉にしよう!
チキンにチーズを乗せてジュージュー焼いてみようかな。
 

 

薪焼きチーズチキン

 

薪ストーブ料理-薪焼きチーズチキン材料

  • 鶏もも肉 …2枚
  • とろけるチーズ …適量
  • じゃがいも …1個
  • エリンギ …2本
  • 塩(クレイジーソルト) …適量
  • こしょう …少々

 

 

1.薪ストーブは強めに焚いておきの状態にしておく。
その間にご飯を炊いたり、クラムチャウダー、ホタテの蒸し煮を作ったり。

2.鶏もも肉半分に切って味が染みやすいようフォークで数ヶ所刺し、
クレイジーソルトとこしょうを擦り付ける。

3.炉内にクッキングスタンドとダブルプレイグリドルをセットし、鶏肉の皮目を下にして焼く。

4.こんがりと色がついたら鶏肉をひっくり返してさらに焼く。

5.途中でチーズを上に乗せ、付け合せのエリンギとじゃがいものスライスも焼く。

6.チーズがトロッと溶けて肉に火が通ったら焼き上がり。
薪ストーブ料理-薪焼きチーズチキン

もも肉はカリッとジューシー。
染み出た脂で焼き上げたじゃがいももとってもおいしい。

使用ストーブ » バーモントキャスティングス  アンコール
クックウェア  » クッキングスタンド、ダブルプレイグリドル
 

 

薪ストーブクッキング教室

そんなわけで先日保育園の友人から頼まれて行った薪ストーブクッキングの主役は薪焼きチーズチキン。
他のメニューはごはん豆乳のクラムチャウダー、ホタテとカブの蒸し煮。

参加者は8人のお母さんと赤ちゃんから小さなお友達6人。
すでに薪ストーブのあるお家の人が二人。
これから導入を考えている家が一人。できれば将来使いたいという人が二人。

震災前からの企画なのですが、
停電などもあって薪エネルギーへの関心がどんどん高まっている気がします。
エネルギーを自らの手で近くに引き寄せることができる薪ストーブに注目が集まるべくして集まったのでしょうね。

ご飯の炊き上がり方やおき火で肉を焼くタイミングなど、
実際見てみてなるほどということが多かったようです。

声をそろえて言っていたのが「薪ストーブ、やっぱりいいねー」ということ。
暖房としてだけでなく、お湯を沸かしたり一度にたくさんの料理したりの
多機能なところが人気のようです。
おいしいものいっぱい食べて、たくさんおしゃべりしてみんな元気注入された様子でしたよ。


 

 

映画「ミツバチの羽音と地球の回転」

トランジションタウンという石油エネルギーに依存せずに地域資源を生かし、
人の繋がりの中で持続可能な地域づくりをしていこうという
草の根運動が全国各地で広がってきています。
私たちの里山作りの“ちーむゴエモン”はトランジション相模湖でもあります。

近隣のトランジションタウン藤野と一緒に
「ミツバチの羽音と地球の回転」の映画上映会を行いました。
上関原発に反対する祝島の人々の暮らしと
自然エネルギーに転換したスウェーデンの町を丁寧に取材した
鎌仲ひとみ監督の最新ドキュメンタリー作品です。

鎌仲監督の作品は使用済み核燃料再処理施設テーマにした
「六ヶ所村ラプソディー」も見たことがありますが、
どちらも現実をいろいろな角度からありのままに撮りながら、
エネルギーのシフトについて考えるきっかけをつくってくれるとても見ごたえのある映画です。

そしてみんなが変わればこうなるよという少し先の明るい展望を示してくれているのが、
ショックに打ちひしがれている私たちへの未来の希望へとつながっている気がします。

この映画会も震災前に予定していましたが、最悪の原発事故というまさかのタイミングで
今観るべきと思ってくださった方が多かったのでしょう。

定員を超える270名もの方が来場してくださり、
映画と監督のメッセージ、
元藤野在住のUAの心の叫びのような唄を共有する場を持つことができました。

映画の中で、スウェーデンで自然エネルギーの町作りを進めた人がこんなようなことを言っていました。
「昔はみんな誰かのせいにして文句ばかり言っていたんだ。
今は違う。一人ひとりが自分のこととしてとらえ何が必要なのかを考える。
そのようにならなければ変わっていかないんだ」
と。

 

できることからエネルギーの自給を考える

国、東電、それを取り巻く原子力保安院・安全委員会、御用学者たち。
命をまず優先に考えず、大地を海をこんなにも汚してしまった彼らのやり方に
毎日心底怒りまくっていますが、
原発に反対しながら現実に甘んじてきたのも私の事実。

正しく怒って事を見極め批判しつつ、
まずできることからエネルギーの自給を広げることを考えたい。

薪ストーブは少ない投資ですぐできる代替エネルギーのツールなのではないでしょうか。
たぶん太陽光パネルを屋根に乗せるよりも安い。
そして美しい、楽しい、おいしい、暖かい、癒される、人が集まる、
循環する、薪割りで体が鍛えられる、森のことを考えるようになるetc…。
いい事尽くめではないですか。
みんなで薪ストーブを手に入れて煙突から静かに脱原発の狼煙を挙げましょう!!

  • ページの先頭へ

薪ストーブエッセイ・森からの便り 新着案内