フランクリンストーブとバーモントキャスティングスストーブの話
アメリカ合衆国の植民地時代は暖炉が主の暖房でしたが、暖房効率が悪くてそれだけでは冬を過ごすことが厳しかった。
1741年にベンジャミンフランクリン博士が暖炉の暖房効率を上げるために新しいコンセプトを考えました。
対流式の鋳物の炉を暖炉の中に組み込み、暖房効率を上げる!
そこでペンシルベニアファイヤープレースが誕生しました。
「逆サイフォン」
クールな部屋の空気を下端のダクトから取り込み、バッフルの熱い壁によって加熱し上昇、最後にダクトの上部端から部屋に戻る。
パス(道)が長いほどより多くの熱が火から空気に転送される。
また外気の取り込み口を燃焼炉の近い位置にしました。
空気により排気ガスが二次燃焼する設計でした。
それは1744年に発売されました。
ベンジャミンフランクリン博士が発明したフランクリンストーブ (ペンシルベニアファイヤープレース)は、現在の薪ストーブのデザインに深い影響を与えています。
バーモントキャスティングスの初期Defiantもフランクリンストーブの影響を受けています。
共通部分は、薪燃焼炉と排気ガスの燃焼炉を別室に分けた設計です。
フランクリンストーブの解説
「新発明ペンシルベニアファイヤープレースの解説:その構造と使用方法を詳しく説明;
どんな方法より部屋を暖める優れた利点を実証。
そして、その使用に対してすべての異議に答えている。
その設置方法、そして最適な使用方法、部品の分配図など。
フィラデルフィア 印刷及び販売者:B. FRANKLIN 1744」
フランクリンのストーブの初期の図面。
フロント(V)に太陽のマークとラテン語で「ALTER IDEM」という言葉 。
「第二の自己」という意味らしい。このストーブがもう一つの太陽の意味でしょう。
iii 断面図:L 燃焼炉 Q 二次燃焼室 4 外気供給口
フランクリンストーブの分配図。
二重ファイヤーバック(バッフル IV)に6層の迷路のような長いパスがある。
燃やす薪の炎や煙の熱が空気を暖め対流を起こし、暖気を部屋に送り込む。
ストーブの内側後部にバッフル付き鋳鉄製のボックスが配置されている。
バーモントキャスティングスのデファイアントのファイヤーバックの二次燃焼室がフランクリンストーブ(IV)に似ていますが、「水平燃焼」の横方向で燃えるのが特徴でした。今のアンコールでも「水平燃焼」になっています。
1975年のデファイアントの燃焼図。
水平燃焼が開発されています。
フランクリンはファイヤーバックでしたが、デファイアントのフレームパスはサイドからバックへ流れる。
フランクリンのストーブは天板とボトムをタイロッド(N)で繋げている。
バーモントキャスティングスの創立者ダンカン・サイム氏が、同じタイロッド(34)を利用した!
天板とボトムをタイロッド(N)及び(34)で繋げている。
フランクリンストーブの断面図。
H:外気口 G:空気/煙遮断板 D: 空気対流室(バッフル) K:対流暖気出口
暖房効率の悪い暖炉にフランクリンストーブを!
ファッショナブルな快適生活ができた。1700年代に流行りました。
珍しい本物のオリジナルフランクリンストーブ。
Franklin Stove で検索するとたくさんのフランクリンストーブのイメージが現れる!
特許については、フランクリン博士は、
「発明品やその恩恵は全ての人々が自由に分かち合うべき。この発明によって、他の人に奉仕する機会が与えられるのがうれしい」と信じていた。
特許にしなかったので、全米の多くのストーブ職人により長年にわたって様々な改良が行われ、フランクリンストーブは100年以上製造が続きました。
Dauntless
1987年にバーモントキャスティングスがダントレス(Dauntless)という名前のフランクリンストーブを発売しました。
特徴として、大きなガラスドアを折りたたんでサイドパネルの中に収納できた。
ダントレス(Dauntless)
デザインが綺麗で素敵なストーブでしたが、残念ですが、10年ほどで生産中止となりました。
日本では珍しいストーブです。数十台しか輸入しませんでした。
ファイヤーサイドのショールームのバーモントキャスティングス博物館に1台が飾ってあります。ぜひ見に来てください。
ダントレス(Dauntless)のファイヤーバック。
ファイヤーサイドのロゴマークはこの貝模様からとったものです。
ダントレス(Dauntless)の発売年号1987年もファイヤーサイドの設立年なので、ダントレス(Dauntless)とフランクリンストーブの縁がありますね。
続く….
フランクリンスト-ブを見るとバ-モントキャストティングスのダントレスを思い出します。フランクリン博士がスト-ブを発明したことが後でポールさんと私が知り合うことになるなんて、人間のつながりって不思議ですね。一期一会を大事にしていきましょう。Hetaとの出会いも大事にしていきたいものです。
坂下さん、
フランクリン博士が本当にありがたいですね!コメントを見て、ダントレレスのことを書き忘れたことに気がつい来ました。(元々書く予定でした)薪ストーブの縁がすごいですね!