ポールキャスナー 薪ストーブのある生活

日本における草分け的存在が贈るカントリーライフの提案。薪ストーブにまつわる様々なストーリーをお届けします。

Yx Museum = 斧の博物館

スウェーデン、ストックホルムから北へ340キロ離れたヘルシングランド地方に
グレンスフォシュ・ブルークスがあります。
その横に可愛い赤い家があり、白い看板で「Yx Museum」とかけられています。
まわりは草原と林と川…

「斧を作る人は先ず斧の歴史を理解しないと良い斧は作れません」と
グレンスフォシュ・ブルークスの社長ガブリエルさんが語る。
「昔の人の日常生活の中では斧の存在が大きかった。
古代の時代から現在まで世界の斧のコレクションです。」
さぁ、玄関に入ると、驚くほどの斧の数です。何千本あるでしょう。

100年前までは当たり前のように斧が広まっていたため
グレンスフォシュも含めてすべての斧の生産者が大量生産していた。
薪割りだけではなく、木を倒す時も斧で行っていました。
しかし、セントラルヒーティングとチェーンソーなどの開発により、
斧が一般の生活から消えてゆきました。
ボーイスカウトやキャンプだけの道具になりました。

そんな厳しい時代になって、製品の品質を統一化し、ばらつきを少なくするため、
斧の表面を研磨し、ペンキを塗って仕上げていました。
しかし研磨と塗装のテーマとコストがかかり、次々と倒産してしまいました。
その時たくさんの斧の生産者が消えました。


斧の形も時代と共に変わって行く。


斧の形とデザインがたくさんあり、見た事のない形の斧の説明が
スウェーデン語で書かれています。


斧を振り下ろしたとき、柄の部分が木に当たってしまうと柄が痛む。
その問題を解決するため、グレンスフォシュ・ブルークスが開発した鉄のガードを付けています。
(写真の一番上の斧)

 
古代の石の斧です。
左の小さい斧はグレンスフォシュの敷地の土から出てきたそうです。
4500年も前のものだそうです。
手前の白い石の斧は今でもよく切れます。


100年前のグレンスフォシュ・ブルークスの職人たち


現在の職人たちの20年前の写真
左からマッチアシュ・マッツソン(MM)、フレッドリカ・ノルリソン、
シェル・オーケ・シェールンド(KS)、ラーシュ・エナデル(LE)、
ルーネ・アンデション(RA)、レナート・ペッテション(LP)
現在も全員います。


面白いものがYx Museumの外にありました。薪割りヘルパー!
薪が倒れても地面まで落ちない。そして安全性も高まるそうです。
私は古いタイヤを使っていますが、これはスウェーデンの伝統の一つです。

スウェーデンに行く機会があれば、斧好きな方はYx Museumを見るべきです。
PK



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コメント

  1. スウェーデン製品からは、どことなく「人間臭さ」が伝わって来ますね。
    17年も前のボルボ240、距離を重ねる程に愛着と安心感が増します。
    整備性も燃費も「MADE IN JAPAN」にはかなわない。
    メンテナンスをしている時、「もっと考えて設計しろよなぁ・・・」と思う事もある。
    しかし、メンテナンスが無事終了し、快調になると「やっぱりイイ車だなぁ」と思える。(自分でメンテ出来るほど単純なので)
    最近手に入れたハスクの254XP。これも1991年製で、19年選手。
    樹脂パーツ、ゴム類は最悪だけど、ネジ類、金属パーツは超一流!永く使える訳ですね。

    そして、グレンシュフォシュ。2年位使った後の色、艶、肌触り(グローブせずに触った感触は類を見ない)。昔の人は、きっと革手袋の様にゴツクなった「素手」で斧を振るったんでしょうね。そうでないと、グリップの「チョウナ」で削った感じの滑り止めは施さないでしょう?

    これこそが「ECO」と呼べる気がします。
    「MADE IN SWEDEN」バンザイ!

  2. Stove Artさま

    Simple is good! 長い斧作りの歴史などで360°回転してルーツにもどって斧作りしていますね。
    17年前のボルボや19年前のハスクは当時最高品だと思う。現代から見てもすばらしい。
    私も20年以上前に購入したハスク61もまだまだ調子がいい。その間何台もチェーンソーを消耗して
    使い切っていますが、その61は全然問題はない。やはりいいものの価値が違いますね。

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