ポールキャスナー 薪ストーブのある生活

日本における草分け的存在が贈るカントリーライフの提案。薪ストーブにまつわる様々なストーリーをお届けします。

アメリカのアンティークストーブ屋さん その1

私の故郷、マサチューセッツ州の東にあるケープコッド半島にアンティークストーブ屋さんがあります。
何百台のストーブが部品を採るために雑草の中でさびさびです。
面白いストーブおじさんダッグさんが経営しています。


アンティークのストーブ屋の庭です。
店の名前はSTOVE SHOPPE「ストーブショップ」です。単純な名前ですね。
倉庫が狭いため庭に錆びたストーブたくさん置いてあります。
100年前の古いものも少なくありません。


部品の山です。場合によって一つのストーブの部品が揃うまで何年もかかるそうです。
この錆びたストーブを修復したら美しいストーブになりますよ。


ショットブラスターで錆びを落とし、耐熱塗装やニッケルメッキをかけて、新品のように生まれ変わります。
ショットブラスターは外にあるのでびっくりします。
砂を高圧で鋳物のストーブに当てて錆びをきれいに落とします。

このフランクリンストーブにある顔はだれでしょうか?

やはりベンジャミンフランクリン。彼は現代のストーブの父と言われます。
260年前に彼が発明したストーブは当時革命的でした。
それからのストーブはフランクリンの影響が大きいです。


きれいになりますね!アンティークのストーブは鋳物だけです。鉄板は一つも見えません。


100年以上前のものが多い。この写真は4 O’Clock Stove「4時ストーブ」。
小さい書斎やベッドルームなどに用いました。


100年前の技術がすごい!
アメリカのアンティークストーブに一次空気、二次空気、 二次燃焼室、ダンパー、灰受けなどは多い。
加湿器がトップに作りつけられたデザインが流行でした。
その時代には薪ストーブが必需品でしたので、一つのインテリアファッションでした。

昔の人のクラフト技術は今のものよりすごいですね。
現在は「経済」が優先されるからでしょうが、昔のものは本当に細かい細工がされていました。
機械もなかったので一つ一つの手作り品でした。驚くほど種類がたくさんありました。
アメリカには当時ストーブ鋳物工場は500以上ありました。
しかし、石油時代になってほとんどの鋳物ストーブメーカーがつぶれてしまいました。


現在はアメリカでストーブを作る鋳物工場はほとんどありません。
バーモントキャスティングスだけかもしれません。
これは当時のストーブ宣伝のポスターです。時代感じますね。

 

アンティークのクックストーブ


これはクックストーブです。その上にはミニクックストーブです。
ミニクックストーブは当時営業マンが持って歩く見本用でした。おもちゃではありません。


クックストーブもたくさんのスタイルと機能がありました。
これから修理するストーブが並んでいます。


修復したクックストーブは$6,000~$8,000もしますよ!

 

アンティークのストーブ屋さんのダッグさん

アンティークのストーブ屋さんのダッグさんは35年間ストーブの修復と販売をやってきました。
「どこでアンティークストーブを探しますか?」
「100年前はアメリカのどこの家にも1,2台ありましたよ。重いしなかなか粗大ゴミに出せないしなー。
わしは新聞などで募集したりして古いストーブの片付けをしますよ。
一つ直すには何年もかかりますよ。
たくさんのメーカーと種類があってなかなか部品が揃いませんよ。
歪んだ鋳物の板に熱を加え平らに戻したり、クロームメッキ(ニッケル)の部品を外注で出しています。
ずいぶん高いけれどきれいですね。」


「だれがこのストーブを買うのですか?」
「そうですね、遠くからきますよ。先週ニューヨークのお客様もいました。
しかし全部自分で配達もしていますからもう年になってきたな!
いつかだれかにこの店を引き継いでほしいが子供たちは皆都会にいってしまった。」


 


ストーブショップはここです。ボストンから車で約1時間半です。
 



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