すずきみちよ 薪ストーブでおうちごはん

アウトドア料理コーディネーター鈴木道代によるシンプルな素材が生きる「おうちごはん」レシピ

秋の畑のポトフ

薪ストーブクッキング-秋の畑のポトフ

日中はぽかぽか陽気でも日が落ちると途端に冷たい空気が押し寄せ、冬の気配へと入れ替わります。
ここ神奈川の山あいの我が家でも本格的に薪ストーブを焚く日が続くようになりました。
うれしくて何かとストーブトップに乗せて煮たり焼いたり… 
お湯はいつも沸いているし、パンを温めたり、ご飯を炊いたり、なんて満ち足りた気分なんでしょう。
時間短縮したいときはガス火で煮立たせてからストーブトップで仕上げetc…

でもやはりじっくり煮込み料理が作りたくなるもの。
晩秋の畑は収穫がいっぱい。
カブ、人参、里芋… きちんと畑を借りて初めての秋。
日当たりイマイチの庭先菜園とは育ちが全く違う!

ほとんど間引きしかしていないのに今まで見たことのない太った人参ができました。
骨付きの鶏肉とじっくりじっくり煮込んでポトフに。何とも滋味深いお味になりました。

 

 

  • 鶏手羽元 …10本
  • カブ …8個
  • 里芋 …6個
  • 人参 …2本
  • ネギ …1本
  • 間引き大根 …2本
  • 塩 …適量

 

 

1.丸のまま又は大きめに切った野菜(里芋以外・煮崩れやすいので)をキッチンダッチオーブンに入れ、
水を加えて、ストーブトップの最も温度の高い中央煙突寄りに置く。

長時間の煮込み料理には堅木の薪をしっかり燃やしダンパーを閉め、
ストーブサーモメーターで250℃以上は必要です。

2.鍋の中身が沸いてきたら吹きこぼれない様に場所を移動したり、トリベットを使ったりして調整。
今からお出かけなのでこの状態で塩をして薪を足し、ダンパーを閉め、空気を絞り、行ってきまーす。
数時間後帰るころにはおいしく煮えていることでしょう。

3.帰ってきてドアを開けた途端ポトフのいい香り~。
ふたを開けてみるとスープは少なくなっていますが煮崩れてはいません。
さすが薪ストーブのじっくり加熱。

4.再度薪ストーブに火を入れ、水を足し、煮立ってきたところで里芋投入。
里芋は吹きこぼれ易いし煮崩れしやすいので鍋の様子に要注意。

5.里芋が煮えたら塩味の仕上げをして出来上がり。

体も心も温ったまるうれしいポトフになりました。

後日、カリフラワーとビーツを足してまた煮込みました。
これも何ともきれいなトロッと赤いスープになり、お味も絶品でした。

 

 ◆

このポトフの前にはキノコのクリームシチューを作ってみたんです、実は。
今年は夏の気候のせいかキノコがほとんど出ずあきらめムード…。
そんななか散歩中に見慣れたナラタケが。
少しでしたがさっそく収穫して豆乳でシチューに。

味見もしておいしく出来上がり、写真も撮り、食卓に出して一口食べてから・・・
ふといつもと違う場所、ちょっと違う出方だったことが気になりキノコ図鑑を開いてみる。
よく似たキノコ「コレラタケ」→→ 猛毒!
「俊ちゃん(ダンナさんの名前)ストップ!!」

その後は心配させないように平静を装ったものの、かなり心臓バクバクでした。
「もし間違えてて中毒したらどうしよう」「娘には食べさせなかったから良かったけど、
もし二人で倒れちゃったら子供はどうなるんだろう」etc
緊張のあまり気分が悪くなってきて、吐き気がするようなしないような。
眠らないまま数時間を過ごし、布団に入るときには「無事に起きてこられますように」と
祈るような気持ちでした。
そして迎えた朝日のまぶしかったこと!!皆さんキノコ採りには細心のご注意を。
疑わしきは食さず。でもコレラタケでなくて本当に良かったー(汗)。

 

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