すずきみちよ 薪ストーブでおうちごはん

アウトドア料理コーディネーター鈴木道代によるシンプルな素材が生きる「おうちごはん」レシピ

津久井大豆のチリコンカン

薪ストーブ料理_津久井大豆のチリコンカン

 
 
 

新豆を使って

 2月立春。豆まきの季節ですね。
丁度収穫した大豆の選別をして味噌をつくる時期。
農閑期の仕事と季節の暦、ならわしが繋がっていることに
またも気づかせてもらいました。
昔は大豆を選り分ける脇で子供が火鉢で炒り豆にして
おやつにしたのかもしれませんね。

大豆は味噌に醤油、おかずにと欠かせない作物だったに違いありません。
そういえば枝豆が大豆の若い実だと知って驚く人、
まだまだ多くいらっしゃるんじゃないでしょうか。

ちーむゴエモンの地元津久井大豆は今年50kgを醤油に仕込む予定で、
目下選別中。
これだけ豆を見ていると何か作らなくてはと思えてきます。
身近にあると豆料理も面倒でないですね。

五目豆のイメージが強い大豆料理ですが
茹でてあると普段のおかず素材に何かと便利です。
オリーブオイルで炒めて醤油をジャーっとかけたのが私は大好き。
豆のカレーもおいしいですねー。

今日は新豆をチリコンカンに。
じっくり煮込み料理は冬の薪ストーブの定番です。
時間短縮のため圧力鍋で豆を茹でました。
本当は戻した大豆をゆっくりとストーブの上で煮込むのがいいのですけどね。
新豆は意外と早く柔らかくなるんですよ。

大豆は煮込んでも潰れないのでさらりとした仕上がりになります。
パンも合うけど濃い味にしてご飯にかけてもおいしい。

去年は頂いた猪肉でチリコンカンを作ったっけなぁ。
今年は獣肉は食べられないですね。
森の動物さん被曝させてしまって本当にごめんなさい。
原発放射能のない未来をつくることで許してもらうしかないです・・・。

 

津久井大豆のチリコンカン

 

  • 津久井大豆 …1カップ
  • 豚肉 …200g
  • ベーコンかたまり …200g
  • 玉ねぎ …3個
  • ニンニク …少々
  • ホールトマト缶 …2缶
  • オリーブオイル …少々
  • カイエンペッパー …お好みで

 

 

1.大豆は洗ってたっぷりの水に一晩漬けておく。

 

2.圧力鍋に大豆とヒタヒタの漬け汁を入れる。

 

3.蓋をして、良く燃えた薪ストーブトップの真ん中に置いて茹でる。

 

4.圧力鍋がシューっといったら熱が弱まるように鍋を少しずらすか
トリベットを使い、30分くらい火にかけて大豆を柔らかく茹でる。

 

5.玉ねぎ、ニンニクはみじん切り、豚肉、ベーコンは1cm角くらいに切る。
6.キッチンダッチオーブンをストーブトップの真ん中に置いて熱し、
オリーブオイルを入れてニンニク、玉ねぎ、豚肉、ベーコンを炒める。

 

7.軽く火が通ったらトマトホール缶を入れてトマトを軽くつぶし、蓋をして煮込む。

 

8.途中で大豆も茹で汁ごと加えて煮て、
塩、こしょう、カイエンペッパーで味付けする。
薪ストーブ料理_津久井大豆のチリコンカン

 

9.少し煮込んで完成。

今日は保育園の新年会に持ち寄りするのでお肉たっぷりでよそ行きな味わい。
肉なしで作ることが多いのですがたまにはリッチなのもいいですねー。

使用ストーブ » バーモントキャスティングス  アンコール
クックウェア » ロッジ  ダッチオーブン

 

 

すずかけの家

火のある暮らしをテーマにしている私ですが、なんと職場にも日常的に火があるのですよ。
私が働いているのは「すずかけの家」という築120年の古民家を改装した宅老所。

毎日数人のお年寄りの方が通いに来たり、訪問介護をしたり、
泊まりもできるという小規模多機能型居宅介護事業所です。

住み慣れた地域で最後まで自分らしく心から笑って生きられるようにと
スタッフ一同楽しみながら介護させていただいています。

お年寄りの方は畳の部屋でコタツに入ってなんだかとってもくつろいで見えるのです。
この大豆の選別も手伝ってもらったし、毎年自家製味噌も作っているのですよ。
そして土間には薪ストーブが。
揺らぐ炎で来る人をお迎えしてくれてます。

最近のヒットなのがこの消し壷。

ここにおきを入れて蓋をしておくと、
おきが消し炭になってくれるので翌朝の焚きつけがとっても楽になりました。
お年寄りの方もこの消し壷を見て懐かしいと思い出話にふけっていましたよ。

そしてこの消し炭を使って火鉢に炭をおこします。

このぬく~い感じに思わず手をかざしてほっこり。
この火で利用者のお年寄りが干し芋を焼いてくれます。
じっくりと炭火にあてながら気長に面倒を見るというのはお年寄りの方が向いているのかも。
器用な手つきで焼いては私たち職員にまで食べなさいと勧めてくれます。

私は週に何日かここで食事作りをしているのです。
薪ストーブ焼きの焼き芋をおやつに出したり、
近所の人からたっぷりといただく畑の野菜で四苦八苦しながらお料理したり。
来る方の顔ぶれとお天気と冷蔵庫にある食材とその日の気分を取り混ぜながら、
気取らない普通のおうちごはんを作っています。

その日のお昼はなんとも贅沢。
この火鉢で干物を焼いてお昼ご飯に食べたんです。
みんなでにぎやかに焼いた魚は香ばしくておいしかったと好評でした。
建物中に炉端焼き屋みたいな匂いが漂ってましたけど。(笑)

こんな風に住み慣れた家の雰囲気のある場所を利用しながら、
自宅で暮らすお手伝いをできたらいいなと思うのです。
実際手仕事する人あり、ご飯の手伝いする人あり、家の周りの草刈りする人あり。

地域の人が大家さんで地域の人がやっている場所だから、いろんなお客さんが訪れます。
お向かいのおじいちゃん(84歳・炭焼き職人)は、
毎日「どーも、こんちはー」と言ってお茶のみにコタツに入っていくし、
職員の子供は「ただいまー」って帰ってくるし。
近くの小学校の生徒が見学に来たり、
劇を見る会をやって娘の保育園のびるっ子から小さな子が遊びに来たり。

火鉢であぶり出し。みかんの汁で。

これは私も30年以上ぶりでしょうか。懐かしかったなぁ。
こんな風にどこに行っても焚き火番をしている私なのでした。

 



このWebマガジンはファイヤーサイドが提供しています。

  • ページの先頭へ

薪ストーブエッセイ・森からの便り 新着案内