豆腐と季節の野菜のオムレツをロッジ社9インチスキレットで
桜の樹の下で
5月6日。庭にある2本の桜のうち遅咲きのほうが1ヶ月遅れて満開となりました。
“五月晴れ”という言葉がよく似合う青空の下・・。
ここ何年かまじめに花をつけているのを見たことがないこの桜の樹が、
なぜ、こんなにもびっしりと花を咲かせているのか?
植物は生命の危機を感じるとたくさんの花をつけて子孫を残す努力をする、と聞きます。
そう考えればこの突然の花の豊作は冬のうち、
一番太い枝が雪で折れたための必死さのあらわれ、とも思えます。
この樹にとっての大きな変化がみてとれるようでした。
私は桜の折れたところの太い枝は薪棚に積み、細い枝は短く切り、
すばらしく咲き誇った花はアンコールのかたわらにできるだけたくさん飾ることにしました。
家じゅうのありったけの水差しやガラス瓶に水を汲んで、
のびのびと広がった枝をそのままにいけていきました。
白から桃色に変化する花びらは、部屋のなかを明るく照らしてくれました。
火のない季節のアンコールにもよく、映えています。
家のなかでもそとでもたっぷりと桜を楽しんだ数日間。
ぜいたくなひとときでした。
5月15日。桜が散り始めました。
日あたりと風とおしのいい庭の特等席に、たたみ1畳分ほどのちいさな畑を作りました。
畑の作物はミニトマトとバジルのみ。
自家製トマトとバジルのパスタを作ってみたかったので。
とれたてのトマトで作るトマトソース、今からおなかが空いてきそうです。
子供たちに手伝ってもらって赤いのと黄色いのと楕円の特別甘いのと、全部で12株植え込みました。
育てたい野菜は何種もあるけれど、年ごとに料理から発想した野菜畑にするのも、いいな。
今年は「トマトソースのためのキッチンガーデン」だったから、
来年は、いちご畑にしてとれたてのいちごと、たっぷりいちごソースのための
「ストロベリーパフェガーデン」とか・・。
その次の年は、「ラタトゥイユ」をテーマに赤と黄色のパプリカ、なすとズッキーニの畑とか。
せまいから作物を絞って、「ひと皿の料理のための畑」にしちゃう!
おまけに連作障害も防げていいんじゃない?
畑の周りには、残った桜の枝で柵を作りました。
幼い苗を見ると、ついついお水をあげたくなるけど
トマトは水を抑えめに育てたほうが甘くおいしくなる、という話。
なので、がまんがまん。
庭先ピクニックのススメ
空が明るく晴れていて、風が強く吹いていないカラッとした日にはお庭でごはんを作りたくなります。
ありあわせのものでも、野外で食べるごはんはおいしい。
落ち葉や、枯葉を拾い集めて、マッチで火をつけ、
ぼうっと燃え上がったところに焚き木を何本かいれて、炭を放り込む。
Slow fire.
着火材やバーナーを使って早く火をおこすファーストな焚き火ではなく、
おき火になるのをゆったりと眺めて過ごすのも豊かな時間の使い方かもしれません。
豆腐と季節の野菜のオムレツ
- トマト …2個
- アスパラ …3本
- 絹ごし豆腐 …半丁
- 卵 …2個
- 塩こしょう …少々
1.焚き火の火が落ち着いてきた頃をみはからって半分ほど水をいれたエマリアミルクパンを網にのせます。
2.根元の堅い部分をそいだアスパラを3つに切ります。
ミルクパンの湯がふつふつと沸いたら、アスパラを入れ茹でます。
3.アスパラにやや火がとおったところでロッジのスキレットも網にのせ、プレヒート(予熱)します。
4.うすく煙が出てきたら、サラダ油を大さじ1くらい入れ、まんべんなく広げます。
5.軽くゆでたアスパラと、くし切りのトマト。
6.豆腐をスプーンですくってスキレットにいれていきます。
7.アスパラ、トマトを彩りよく並べていきます。
8.卵をボウルに割りいれて、塩コショウしてかき混ぜます。
9. 具を並べたスキレットに卵を流しいれます。
10.スキレットカバーをし、弱めのおき火の上で10分。
11.ふんわりとしたオープンオムレツのできあがり!
ケチャップをそえて召し上がれ!
鋳物のスキレットは厚みがあるので蓄熱性がよく、はじめのプレヒートがしっかりできていれば、
その後火を大きくする必要は無く、保温のためのおき火でちゃんとお料理できてしまいます。
焚き木や炭の無駄遣いも防げますし。
また、カバーをすることで豆腐や野菜からでる水分が蒸発せず、ふっくらと火がとおり、
スキレットの焦げ付きもありません。
後片付けも簡単です。
使い終わった後は、ぬるま湯で柔らかいスポンジを使ってよく洗い、火にかけて、から焼きします。
水分を飛ばしてから熱いうちにサラダ油を布にとって全体に薄く塗りこんでいきます。
取っ手や裏側のロゴも忘れずに・・。
油がなじんでくると焦げ付きの心配も少なくなってより使いやすくなります。
◆
~庭の小さな住人たち~
白い水仙のうえで休んでいるバッタの子ども。
つつじの陰で寝ころんでいる子猫。
姿はみえないものの、木の枝のあちこちから聞こえてくるたくさんの小鳥の声。
こんな小さな庭にも生き物の気配は濃密です。
命、芽吹く春をそれぞれが存分に生きています。
若葉が力強く伸びるさきはもうすぐ訪れる夏を指さしているようでした。