かぼちゃのクリーミースープとじゃがいものパイ
秋のジャム
二十四節季のうち「寒露」と呼ばれる10月8日を過ぎて、
いよいよ薪ストーブに火を入れる日がぽつぽつと増えてきました。
本格的な寒さではないものの、暖かく燃える火が恋しくなる気温です。
ちらちら踊る火を眺めているとそれだけで気持ちまで温められるようです。
と、同時に実りの季節もやってきました。
我が家の庭の入り口に植えられた葡萄の木。
今年、特にたくさんの房がつきました。
初夏の白くひかえめな花が終わると、
やがて小さくて丸い緑の実が葉陰に見え隠れするようになります。
暑い夏の日差しをたっぷりと受け、
少しずつ実ははじけるように大きくなり、
色合いも変化してきて秋頃、シックな紫になってきます。
だいぶ紫の粒々が増えてきたので、
この熟した葡萄を収穫し、ジャムを作ることにしました。
品種は不明ですがフレッシュなまま食べるにはちょっと酸味が強い。
でもしっかりと太陽にあたったものは意外に甘いものもあります。
よく洗った葡萄の実を鍋に入れ、中火にかけます。
途中で甘さをみながら砂糖を加え、木べらでかきまぜていきます。
途中であくをとりながら・・。
しばらくすると煮汁は美しいワインレッドになるので、
ゆっくりと煮詰めていきます。
スプーンで味見をすると、
甘酸っぱくておいしいジャムができあがってくるのがわかりました。
ほどよいとろみがついたら、
ざるで裏ごしし、皮と種をとってできあがりです。
さらっとしてゆるい出来上がり。
ヨーグルトに混ぜたり、アイスクリームにかけても美味しそう。
深く、美しい色と甘酸っぱい味わいの「秋のジャム」。
ひとくちごとに幸せになれそうです。
炉内で焼いた野菜を使って
薪ストーブを焚く時期になると手軽に焼き芋などが楽しめます。
今日はかぼちゃとじゃがいもをアルミホイルにくるんで
炉内でじっくり20~30分蒸し焼きにしました。
出来上がりはそのまま、熱々のうちにおやつにして。
少し余分に作っておいていろいろなお料理に変身させるのも楽しいし、
時間とエネルギーの節約になります。
今回のストーブクッキングは、炉内で焼いた野菜とピザストーンを使って
秋の実りをたっぷりと楽しめるメニューを考えてみました。
かぼちゃのクリーミースープ
- (2~3人分)
- 炉内でローストしたかぼちゃ …1/4カット
- 玉ねぎ …小1/2個
- バター …大さじ2
- コンソメ …1個
- 牛乳 …300cc
- 塩 …適量
- パセリ …適量
1.蒸し焼きしたかぼちゃをスプーンなどで実をくりぬき、うらごしする。
2.サーモメーターが220度以上を指すくらいまでストーブを焚き、
エマリアソースパンをストーブトップに置く。
ソースパンにバター大さじ2を入れ、
溶けてきたら微塵切りにしたたまねぎを入れ、しんなりするまで炒める。
3.そこへ塩を小さじ1ほど加えて炒め、裏ごししたかぼちゃ、牛乳、コンソメを加えて混ぜる。
なめらかになるよう混ぜ、塩で味を整えたら出来上がり。
じゃがいものパイ
- (2人分)
- 炉内でローストしたじゃがいも …中3個
- ベーコン …30g
- シュレッドチーズ …30g
- 牛乳または生クリーム …大さじ2
- 冷凍パイシート …2枚
- 塩コショウ …適量
- パセリ …適量
1.ストーブ炉内の薪が熾きになったらクッキングスタンドを置き、
20分ほどピザストーンを熱しておく。
2.パイシートは使う20分ほど前に室温においておく。
蒸し焼きにしたじゃがいもの皮をむき、1.5センチくらいの角切りにする。
ベーコンは細切りしておく。
3.ボウルにじゃがいも、ベーコン、チーズを一緒に入れ、
牛乳または生クリーム、塩コショウ、パセリを味を見ながら加える。
ゴムベラでよく混ぜて全体をなじませる。
4.室温に戻して扱いやすくなったパイ生地を半分に切り、
ポテトの具を大さじ1くらい中央にのせる。
5.パイのまわりに牛乳を塗り、上からもう半分のパイ生地をかぶせ、
フォークに強力粉をまぶしながらまわりを押さえていく。
中央に空気抜きの切り込みを入れる。
6.パイ表面に卵黄を塗る。
7.予熱したピザストーンの上に、
底面に強力粉を多めにまぶしたパイを2つ並べて焼く。
5分~10分様子を見ながら焼き、パイ全体が膨らみ、
表面に焼き色がついたら出来上がり。
休日のおやつにちょうどいい、どちらも優しい味のメニューになりました。
かぼちゃとじゃがいも、火が通っているのでさっと手早くできるのが魅力。
ピザストーンをしっかり予熱しておくことでパイも上手に膨らみます。
ピザストーンは美味しいピザやパンが焼き上がる、ストーブクッキングに役立つツールです。
使用ストーブ » バーモントキャスティングス アンコール
クックウェア » ピザストーン » エマリア ソースパン
薪ストーブのためのエッセンシャルオイル
我が家のアンコールの上に置いた、スティーマー。
部屋に適度な湿度を与え、乾燥する時期にのどの粘膜を優しく潤してくれるアイテムです。
新しく仲間入りしたバーモントキャスティングスの赤いスティーマーは、
ホウロウレッドのストーブともよく合います。
そして、この中で温められたお湯に数滴入れて香りを楽しむ、
薪ストーブのためのエッセンシャルオイル「オーツー」も我が家にやってきました。
オレンジの暖かな香りの「ダンシングファイヤー」は
子どもから大人まで幅広い世代に好まれそう。
ミントの爽快な香りが気分をすっきりさせてくれる
「アーリーバード」。
森のなかで深呼吸しているような
ジュニパーとヒノキの香り「フォレストブリーズ」。
秋の夜長、ストーブのなかで踊る炎と共に、
部屋中に良い香りが漂う時間を楽しませてくれます。
これは薪ストーブの新しい楽しみ方のひとつ、と感激しました。
あったかくて、美味しくて、いい香りに包まれる薪ストーブ。
長く寒い冬も、楽しく過ごせそうです。