雪うさぎまんじゅうをロッジ社ダッチオーブン・ループハンドルで
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~春のプロローグ~
「季節」を抱きしめることはできないのだろうか?
すべてが優しく笑いかけてくるような春の森は、ひとときもじっとしていない。
今日見たあの赤い新芽は明日には新緑に変わっているだろう・・
きらめく一瞬を少しでも長く引き止めたい、という願いは軽やかに春風にのってどこかへ運ばれてしまった。
青空の下の桜は、咲き誇る時を知っているから惜しみなくすべてのつぼみを開いている。
薪ストーブでつくる雪うさぎまんじゅう
ストーブシーズンも終わりに近づいてきた今月は、
残雪から顔をのぞかせた“雪うさぎ”をイメージしたおまんじゅうを作りました。
ロッジ社のダッチオーブンをストーブトップに置いて蒸し器のように使います。
おまんじゅうの中身は手作りの粒あん。おだやかな甘さは自家製ならでは。
ストーブの暖かさがつくりだすおいしさです。
雪うさぎまんじゅうの小豆あん
- 小豆 …250g
- 上白糖 …220g
1.小豆をざるに入れてよく洗ってから鍋に入れ、かぶるくらいの水を注ぐ。
2.強火のストーブトップに鍋を置いて沸騰させる。
3.煮汁に色がついてくるようになったら、ストーブからおろし、
ざるにあけて煮汁を捨て、ざっと水で洗う。
4.小豆を鍋に戻し、水1Lを加え、再び沸騰させる。
5.煮立ったらもう一度ざるにあけ、水で洗う。
このとき、豆は1回目よりふっくらしていますね。
6.洗った小豆を鍋に戻し、水1Lを加え、ぐらぐら煮立てない程度の温度で煮る。
途中浮いてくるあくをすくいながら、3回に分けて砂糖を加える。
7.水分がだいぶ減ってきました。
8.なべ底に焦げ付かないよう、木べらでまぜて水気をとばして完成!
あん作りは時間はかかりますが、ストーブの上にポン、と置いておくだけで
ふきこぼれもなく、ふっくらおいしくできあがります。
最後の木べらで混ぜるところは気をぬけませんが・・。
そしてできあがった自家製あんをつつんだ、白玉粉のもちまんじゅうを作ります。
雪うさぎまんじゅう
- (15個分)
- 白玉粉 …150g
- 粒あん …小さじ15杯ぶんを丸める
- 赤の色粉
- 南天の葉
- 水 …100~150cc
1.ボウルに白玉粉を入れ、水100ccをすこしずつ加え、混ぜていく。
途中水が足りないようなら足して、耳たぶくらいのやわらかさによくこねる。
2.ストーブをサーモメーター250~280度ほどに温度を保ち、
2センチくらいお湯を入れたダッチオーブンをおく。
3.ダッチオーブンの中に丸網をセットして蓋をする。蓋をすると早く湯がわきます。
4.その間に15等分した白玉で粒あんをつつみ、丸く形作る。
5.ダッチオーブンの蓋を開け、丸網にオーブンシートを敷き、
白玉まんじゅうを間隔をあけておいていく。
6.蓋を閉めて、12分ほどふかし、白玉の皮が透とおっていたら、完成!
7.さあ、ここからもっと楽しくなりますよ~。
できあがったおまんじゅうの両サイドを軽く押してうさぎ型にします。
8.南天の葉っぱをつまようじで、きゅっと押し込み、「耳」にします。
9.少量の水でといた赤の色粉を、ちょん、ちょんと二つ・・、うさぎの「目」!
10.かわいい雪うさぎができました!
火の入ったストーブのそばでいただくあったかいお茶とお菓子・・、わたしにはこの時間が一番幸せかも・・。
庭の桜をひと枝そえたら小さな花見が始まりました。
ダッチオーブンのメンテナンス
今回、ダッチオーブンは水を入れて使用しました。
今まで染み込んでいた油分が抜け、ほおっておくと錆びがういてきてしまいます。
こんな使い方をしたときは、ぬるま湯でさっと洗って強火にかけ、水分をとばし、
熱いうちにしっかりとオイルを塗っていきます。
オリーブオイルやサラダオイルをキッチンペーパーに染み込ませ、トングではさみ、
取っ手やロゴの部分まで残さず塗ると、ふたたび黒いつやのあるブラックポットに・・!
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~山里の桜並木 ~
日陰の木の根元などに残雪はありますが、すっかり春の勢いにおされて消える寸前。
毎年この季節になるとあの大雪は幻ではなかったかと不思議な気分になります。
豆をことこと煮ている間、車を10分ほどはしらせ、あるところに行って見ました。
ここは、小学校の校庭脇、2月には真っ白な雪景色だった桜並木。
ゆったりと枝を広げ、どの樹も勢いがあり、薄紅の花があたりの空気をほんのりと紅く染めているように感じます。
この時期、夜になると灯されるぼんぼりも風情があってかわいらしい。
1年生は入学してそろそろ学校の生活リズムにもなじんだ頃でしょうか?
満開の桜はそんな子供たちを励ますように咲いているようでした。
雪うさぎまんじゅうを見た瞬間思い出しました。みなさんの創作ケーキ。
いつも見て「えっ!」とびっくりさせられ、食べて「お~!おいしい」とみんなで楽しんだものでした。
薪ストーブクッキングは、私の子ども時代の台所を思い出しました。50年前の北海道の薪ストーブなので、こんなに素敵じゃなかったけど、懐かしくてあたたかい記憶です。薪生活のやわらかな空気・・・いいですね。
古民家というか歴史的建造物に引越しました。明治44年建築で移築してからも60年ほどたってます。北海道に来たときには必ず寄ってください。待ってます。
鹿の角がどんなふうに使われているか、いつか見せてください。
ケーキの日、懐かしいです。
皆さんの顔を思い浮かべながらいつも図書館へ急いだものでした。
北海道の冷たい風は、小さかったあんどさんちのお台所までは入って来れなかったはず・・。
牧草地、サイロ、太平洋、海岸に干してある昆布。なんだか頭が北海道でいっぱいになっちゃいました。
いつか、お会いできるのを楽しみに!
(歴史的建造物はレンガ作りの洋館、それとも鰊御殿みたいな”和”でしょうか?想像するとわくわくしてきますよ)