鳥インフルエンザは渡り鳥が悪者なのか
(Photo:高空を飛ぶマガンの編隊)
中央アルプスのはるか上空を、かなりのスピードでカモの一群が北から南へと編隊を組んで南下していきました。
高空すぎて肉眼では見落としそうなくらいのカモの集団ですが、双眼鏡を当てると、首が極端に長くみえるオナガガモの一群でした。
しかし、どんなに小さくて米粒のようでも、その群れにはしっかりと目的地に向かって飛翔をつづけるといった存在感がみられました。
このカモの故郷は、ユーラシア大陸北部と北アメリカ北部の寒帯から亜寒帯にかけてだから、日本の上空を飛ぶのはすべて海外からやってきていることになります。そして、彼らはどこを目指していたのでしょう?
冬やってくる野鳥たちにはこのように海外から来ている個体たちがかなり多くいますので、そんな故郷を想像しながら観察するのは楽しみでもあります。
(Photo:田んぼに降りて落穂拾いをするマガンたち)
(Photo:冷たい雨を受けながら眠るオナガガモの雌)
こうして、いろんな野鳥たちの名前と姿を知ると、彼らの故郷をも知りたくなります。どんなところで生まれ、どんな風景を見ながら、やがて日本に越冬のために渡ってきた旅行のコースはどんなだったのか、と想像するだけでも楽しくなってしまいます。
そんな彼らの日本ルートにはいくつかのコースがあります。
ユーラシア大陸を南下してきて、サハリンから北海道の稚内へ入ってくるコース。
アラスカ方面から、カムチャッカ、千島列島コースで北海道東部に入ってくるコース。
それと、日本海をダイレクトに飛翔してきて、北陸地方に上陸するコースなどです。
こうして日本に上陸してくるのですが、彼らには生まれ故郷と越冬地が毎年決まっているものも少なくないようです。
いや、ほとんどが同じところへ帰ってくるようなのですが、中央アルプス山麓の風景が彼らにはどのように映っているのかも不思議です。
(Photo:高原の湖に憩うカルガモたち)
(Photo:川面に休むコハクチョウとカモたち)
こんな野鳥たちですが、ダイナミックに地球上を旅するので「鳥インフルエンザ」のようなウイルスを運ぶことも少なくありません。
主に水鳥がそのようなことをしているらしいのですが、山野の小鳥だって少なからず保菌をしているハズです。
そんな鳥インフルエンザウィルスがニワトリなどに感染すれば、ウイルスも変化して大量死ということになるのでしょう。
しかし、自然界にはこのようなウイルスは常につきものですし、それによって人間を含めたあらゆる生命が試練させられるのが普通です。
なので、一箇所に何十万羽といったようなニワトリの大量飼育が驚くような結果を招くのであって、昔のように各家庭で5羽や10羽のニワトリを飼育していた時代ではダメージも少ないハズです。
こうしたことも、現代人のライフスタイルを振り返させる意味でも、野鳥たちが試練をあたえてくれているのかもしれません。
野鳥観察をしながら、ボクは彼らの姿をそう見るようにしています。
(Photo:川底の餌をさがすオナガガモの夫婦)
(Photo:魚を専門に捕まえるミコアイサ雄)
(Photo:日本人に餌をもらうのも楽しみにしてやってくるのだろうか)
こんばんは。初めまして。貴社のアンコールを使わせて頂いております、塩尻市の倉科紀子と申します。いつもお世話になっております。鳥インフルエンザの報道の件ですが、本当に私も同感です。昨日の私達の住む信州でも見つかったとか・・・。自分達が家畜の鳥を大量に飼う事でウィルソンに感染したら一度に大量の鳥が死ぬようにしてしまったのに、それを大自然の鳥におっ付けて(怒)!昨日の信州のテレビ局の報道を聴いていても「これが信州のテレビ局の言う事なのか!」と、大変怒りを感じました。人間は勝手ですね。
再びこんばんは。先程間違えて「ウィルソン」と入力してしまいましたが、正しくは「ウィルス」です。お詫びして訂正します。
宮崎先生、ファイヤーサイドのスタッフの皆様、三度こんばんは。因みにそのテレビ局は、「野鳥に近づくのが危険」と警鐘しているのに近いような報道をしておりました。
小学校でも子供に↑そのような指導をしたようです。
うちも20羽ほど、隙間だらけの鶏舎で鶏を飼ってますが・・・
近隣に迷惑をかけるといけないので、なんとか防鳥ネットを掛けようかと考えております。
■倉科紀子 さん
■とも さん
人間も、地球のほんの片隅に住まわせてもらっている「動物」だとボクはいつも思っています。
だから、地球上では「共生」関係にあって生命が保たれたり淘汰されているのですが、どうやら最近の人間は自分たちだけで生きているような錯覚に陥っているように思えてなりません。
それなのに、「COP10」では生物多様性だとか外来動物駆除を謳っていますが、人間のやっている「原因」にはだれも言及いたしません。
ということで、わが家にもチャボが20羽ほど庭にいます。
卵は月に5個くらいしか採れませんが、運動もしてますし日光浴もしっかりやっている自然児健康チャボですから、大量飼育の軟弱体質ではないと思っています。
なので、鳥インフルもまず大丈夫でしょう。
このため、このまま飼育していきますし、野鳥には親しみをもってこれまでどおりに観察も続けていきます。
多くの日本人にとって世界は完成されていて、平和で豊かなのが当たり前のようですが、
チュニジアやエジプトを見るまでもなく、人間社会も大きく動き、
地球だって生き物のように地震を起こしたり、火山を噴火させたり、
生物は今だって刻々と進化の営みを続けているのだ。と、いうことをウィルスは突きつけてきますね。
各々がた、油断芽めさるな。と、いうところでしょうか。
芽が余計だ。よっぱらってます。
こんばんは。
人間は特別な生き物だと思っている人が多いようですね。(ため息)
どなたかがおっしゃっていた受け売りですが
この何年か、家畜の流行病が多いですが(狂牛病、豚インフル、鳥インフルなど)
家畜の反撃なんだと。
どんどん増やして、どんどん殺して、命をいただくことに感謝せず
どん欲に食べる人間たちへ、家畜たちの命をかけた反撃が始まったんだと。
そうかもしれませんね。
検索からきました。
>野鳥たちが試練をあたえてくれているのかも
今の日本では、このような言葉がまったく出ない状態で場当たり的に対策を行っているように思えます。