宮崎学「森の動物日記」

森と里と野生動物たちから教わった自然のメッセージ 信州・駒ヶ根在住の動物写真家宮崎学のフォトエッセイです

幸せを運ぶ青い鳥、ルリビタキ

(Photo:とても美しいルリビタキのオス)

新緑のはじまった中央アルプスの高原で、「ルリビタキ」に出会いました。
ルリビタキは、スズメを少し小さくしたくらいの瑠璃色をした美しい小鳥です。
日本には瑠璃色をした青い小鳥はオオルリ、コルリ、ルリビタキと3種類いますが、なかでもルリビタキはいちばん可愛らしいと思います。
可愛らしい野鳥はたくさんいますが、羽の色の淡いブルーのグラデーションが美しいのと、眼の大きさ、体全体のバランスの良さなどの総合点から、やはりボクはルリビタキに軍配をあげます。
青い鳥は“幸せを運ぶ鳥”とも呼ばれていますから、ルリビタキに出会うと何だか心がときめき優しくなれるのだからシアワセ、です。

このルリビタキは、日本には一年中います。
夏は、標高のある亜高山帯付近の樹林帯で繁殖をし、冬になると人里まで降りてきて市街地の公園のようなところでも越冬しています。

越冬中のルリビタキは、ナワバリ意識が強くオスもメスも喧嘩をして同じ仲間で一緒にすごすことはありません。
このため、公園などでは一定の地域だけを単独で受け持って生活します。

ルリビタキは仲間うちで群れて生活するより、こうした単独生活のほうが生き残りやすいのでしょう。
こうして、冬に生き残ったものだけが、夏に向けて亜高山帯へ登っていき子育てができるというものです。
種族保存のためにもときには喧嘩別れをして単独生活を選ぶことが彼らには有利にはたらいていたのです。
そんなルリビタキの「チョリチョリチョリ…」といった涼しげな声が、夏の亜高山帯で聞こえてくるとやはり幸せ気分になれるのだから不思議です。

(Photo:山里へ降りてきて越冬中のルリビタキ。単独でひっそりと生活しています)

(Photo:羽をふるわせて伸びをしています。可憐なポーズが踊り子のようです)

(Photo:一日に数時間置きに自分のナワバリを見回りするので、一度通過ルートを見つければ、待ち伏せして撮影することも可能です。)

(Photo:冬の雨の中で、ファンタジックな雰囲気に撮影してみました。)

(Photo:寝起きのルリビタキ。こんなふうにまずウオーミングアップ踊りをしてから行動開始です。)

(Photo:少し遊んで、鏡をおいてみました。ルリビタキはナワバリ意識が強いので鏡に写る自分の姿にも攻撃をしかけます。)

(Photo:これは怒っている顔を正面から撮影してみたところ。自分の姿なのに怒る表情は厳しいものがあります。)


(Photo:横顔をアップで観察してみましょう。昆虫を食べるのでルリビタキのヒゲはけっこう発達しています。)



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