フォトエッセイ「写風人の薪焚き日和」

風のように自由気ままに撮り続けたい…カメラマンの視点から綴る日々の薪ストーブライフ

薪ストーブの中の小さな世界

葉が落ちた冬の雑木林。
そんな殺風景な景色の中にも、面白い世界があります。
今年の冬も愉快な笑顔を求めて散策してきました。

これは枝の先にある冬芽です。
晩夏から秋にかけて形成され
冬の間は休眠して春の芽吹きのために準備を始めています。

ぐっと近づいて注意深く観察してみると、
冬芽の下にある葉痕(葉の落ちた跡)が、
まるで人の顔のように面白い表情を作りだしているのです。
愉快で可愛い冬芽に出会える冬の雑木林も楽しいですよ。

このように身近にあるのに見過ごしてしまうような小さな世界。
薪ストーブの中にも思いがけない発見があるものです。

どっかりと薪ストーブの前に腰を下ろし、覗き込んでみましょう。

薪が燃えはじめる頃から熾きになるまで
じっと眺めていると不思議な世界が見えてきます。

使用ストーブ » バーモントキャスティングス  デファイアント

 

変幻自在の炎

フロントガラスいっぱいに広がる炎はいつも見ている風景です。
しかしこの状態では炎の勢いも強く、とても熱くて近づけません。
バイパスダンパーを閉じて暫くすると、炎はゆらゆらと姿を変えていきます。
ここからが撮影ポイントです。


歪な形の薪ほど、変化に富んだ揺らめきが現れます。
 


ケヤキのように、ささくれが多い薪はそこから燃えはじめ
赤いラインが無数に浮かび上がります。
 


やがて熾きに近づくと、僅かな未燃焼ガスが高温燃焼し
神秘的な青白い炎が上がります。

 

薪が創りだす模様

薪が燃えていく過程では、筋によって創りだされる模様も様々です。


縞模様や斑模様であったり、
 


鱗のようであったり。

 

時には、それが仮面のように見えたりもします。

 

珍獣が潜むジュラシックパーク?

薪は熾きになり灰になるまでどんどん姿を変えていきます。
見方によっては恐竜や珍獣、ちょっと不気味な魔物も潜んでいたりして・・・。


横向きのタツノオトシゴ?
 


ワニが火を噴きながら崖を登る?
 


ガマガエル? 怒ってるのもいるようですが。

 

頭の長いドクロかな?
 


これはどうみても魚でしょ。目が怖いけど・・・。

 

ネズミ?コウモリ?
残念ながら、冬芽のように”可愛い”世界は見つかりませんでしたね。

 
ここに紹介した写真は合成など全く手を加えないで撮影したものばかりです。
きっと皆さんの薪ストーブにも様々な世界が見えてくると思います。
一度よく観察して撮影してみて下さい。

「薪焚き日和・ぬくもり写真展」は締め切りが2月末です。
早くも微笑ましい写真やユニークな写真をお寄せいただいています。
これから撮影しても十分間に合いますし、今までに撮った写真でも結構です。
多くのお便りをお待ちしています。

»「薪焚き日和・ぬくもり写真展」募集要項

 

  • ページの先頭へ

コメント

  1. 写風人さん、こんばんは^ー^

    薪の表情は、ほんとうに美しいです♪
    お写真を拝見していると、生きた動物や魚に見えてきます^ー^

    ケヤキの赤いラインも美しい♪
    木の種類や、形で炎の表情が違うのですね!

    薪ストーブの愉しさ・・・
    ますます魅力的です。

    • m.yamauchiさん、こんばんは。
      こちらにもコメントありがとうございます。

      薪ストーブには暖房や料理以外にも、観賞の要素も備えているんですね。
      多くは揺らめく炎に癒されたり、安らいだりするものですが、
      もう一歩踏み込んでみると、様々な世界がみえてくるものです。

      薪ストーブの魅力って、気が付かないところにもあるんですね。

  2. あまりの美しい世界に見惚れてしまいました。写風人さんの薪ストーブ写真個展の日も、そう遠くないですね

    • おがさわらさん、おはようございます。
      すごく早起きなんですね。

      今回は、たまに炉内を覗き込んで撮影した写真ばかりです。
      個展となると、毎晩撮り続けないといい作品はできないでしょうね。
      私は根気がないですから個展は無理だと思いますよ。

薪ストーブエッセイ・森からの便り 新着案内