フォトエッセイ「写風人の薪焚き日和」

風のように自由気ままに撮り続けたい…カメラマンの視点から綴る日々の薪ストーブライフ

今、駒ヶ根が熱い!焚火・薪火の聖地

12月中旬、今季最強の寒気による大雪で関越自動車道で立ち往生が発生しました。
ちょっと出掛けたつもりがまさか車の中で丸2日も過ごすことになるとは誰もが想像しなかったでしょう。
雪がどんどん積もる中、ガソリンもない、毛布や食料もない、トイレにも行けない・・・。
もし自分がその場に居合わせていたらどうしていただろう?
森の中で焚火するしか能がない男にその場は耐えられなかったかもしれない。
雪の恐さを改めて知らされた思いです。

その頃、駒ヶ根でも徐々に降り出し、あっという間に雪景色になりました。

とは言え、この程度なら観賞用にも生活的にも丁度いい位の積雪です。


雪景色の庭に山積みされている薪は、すでにパレット5枚分(約1.5立米)が消費し、11月に仕入れた原木がまだそのまま残っている状況です。


片や、焚き付けや焚火用の枝は一向に減る様子もなく、週5日働くようになってから、いかに焚火の回数が減ったかを物語っています。


仕事用の撮影もあって、休みの日は焚火の連続でした。
12月は焚火の写真を多く撮ったので、この機会に焚火撮影のポイントをいくつかご紹介したいと思います。


焚火には炎そのものに存在感がありますが、背景を単純化することでより際立たせてくれます。


また焚火にピントを合わせ、背景をぼかすことで奥行き感が生まれ臨場感も増します。


焚火の炎はかなり明るいものです。
完全に暗くなってからでは背景がよく分かりませんし、背景を明るくすると炎が白く飛んでしまいます。
日が落ちて、辺りが暗くなりつつある僅かな時間に集中的に撮った方が効果があります。


例えば、こちらは明け方の6時20分に撮影した画像。
森の奥は日が昇る前のブルーアワーの時間帯です。


その後数分おきに撮り続け、15分後の6時35分に撮影した画像です。
日が昇り始め、背景はうっすら明るくなってきました。
僅か15分でこれほど雰囲気が変わります。
焚火は天気の良い日よりも曇りの日が、昼間よりも明け方・夕暮れ時の方がより焚火は美しく撮れます。
そんな時間帯を狙いながら是非焚火撮影に挑戦してみてください。

次も焚火の話題です。
先日、地元の観光協会から撮影の依頼がありました。

駒ヶ根市を含む4市町村の伊南DMO設立準備会が「焚火薪火の聖地」宣言をするためのイメージ映像です。
ファイヤーサイドは以前から「薪火の聖地」と謳っていたので、やっと地域ぐるみで取り組みが始まった感じです。
そして伊南地域への誘客を図る一環として焚火Cafeタキビトも開設されました。
12月から来年2月までの毎週金曜日の夜に、語り手を招き、焚火を囲んで団らんできる場所です。


初日は語り手として招かれ、焚火コーヒーについてレクチャーさせて頂きました。


場所は駒ヶ根キャンプセンターです。
焚火はファイヤーボウル「ヤビィ」やスウェディッシュトーチなどで楽しめます。
バーカウンターもあり、入場料はお一人1,000円(1ドリンク付き)
来年は1月15日から2月26日までの毎週金曜日(17:00~21:00)に営業されています。
予約不要なので、是非「焚火薪火の聖地」へお越し頂き、焚火をお楽しみください。

この取り組みもあってか、長野県観光機構からYouTubeライブ配信の依頼もありました。

タイトルの「みなこい」とは、先ほどの伊南地域のことで、宮田村・中川村・駒ヶ根市・飯島町の頭文字です。

12月18日、駒ヶ根高原にまだ雪が残る中、
ポール社長と私が火のある暮らしを語る90分のライブ配信となりました。

午後2時頃から現地入りし配信前のリハーサル中です。


いよいよ配信が始まり、前半はポール社長の炎のある暮らし。
続いて私の駒ヶ根アウトドアライフ。
最後に焚火cafeタキビトの紹介という構成です。

ポール社長がマッチ1本で火を起こし、午後4時から徐々に暗くなっていく中での焚火の変化も見逃せません。
ライブ配信後はアーカイブとして残っていますので、ぜひご覧ください。

(隔月連載。次回の更新は2021年2月下旬です)

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