フォトエッセイ「写風人の薪焚き日和」

風のように自由気ままに撮り続けたい…カメラマンの視点から綴る日々の薪ストーブライフ

森暮らしに向けて改装中!

2013年12月のコラムには、“夢は想い続ければ叶うもの” なんて偉そうに明言していましたが、あれから6年、やっと南信州暮らし実現に向けて動き始めています。

3月末には岐阜での事業を後継者に譲り、4月は移住準備の真っ最中です。
ただこの時期は仕事が忙しい時期でもあり、後継者への引き継ぎや社内の片付け、自宅の整理など目まぐるしい日々が続きました。


同時に駒ヶ根では、3月中旬からリフォームが始まるため、駒ヶ根ベースの部屋にあるものすべて撤去しなければなりません。


何年もかけてディスプレイしたこの部屋も正味3日で片付け、なんとか着工までに間に合いました。


また昨年から仕入れた4トン車3杯分の原木も、割り切れず焦りまくっています。


本来なら今割った薪は再来年焚くのが理想ですが、薪そのものの太さにもよります。
太い薪の方が火持ちがよく経済的のように思われますが、太ければ太いほど乾きも遅くなり、不完全燃焼を起こしやすくもなります。
それは薪が燃えると表面は炭化し中心部の燃えを悪くするからで、煙も発生しやすく空気も全開にしがちになってしまうのです。
細い薪ほどよく乾き、炭化現象も弱くなり、低い温度でも燃えやすく煙も発生しにくくなります。
出来れば来シーズン使いたいこともあり、今ある薪はなるべく細めに割っています。
また秋のコラムには太さの違う薪の含水率や燃え方について報告したいと思います。

3月はそんな慌ただしい日々を送り精魂尽き果てた時期でもあります。

4月は新年度も始まり、これまた仕事も繁盛記。
引退したとは言え全く退くことも出来ず、週の前半は仕事で動き回っていました。


週の後半は毎回駒ヶ根に通い、リフォームの進捗状況を確認。
一応設計に基づいて進めていましたが、壊してみて臨機応変に改装していく部分もあったので相談しながらリフォームを進めていました。

そんな中、4月の天候には思わぬ異変も!
4月10日の大雪です。
朝から猛烈に降り始めたようですが、私が到着した夕方には雨に変わっていました。
翌日は天気も回復し、春の雪景色を満喫。
なんとシーズン最高の積雪が4月中旬になるなんて珍しい事です。


すでに桜も咲き始め、雪とのコラボは各地で話題になっていました。


重く湿った雪なので、その日は薪割りも中止。


家の中にいてもやることがないので、ご近所さんの伐採現場で玉切りのお手伝い。
立ち枯れの松が家に倒れてこないよう、数十本伐採したそうです。
松やヒノキが多いですが、それら針葉樹は乾きやすく燃えやすい性質を持っています。
燃やし始めや一気に温度を上げたいときには最適の薪となります。
今のところ我が家には針葉樹が全くないので有り難い現場です。


滞在中には雪も溶け、工事車両もどんどん駆けつけます。

そんな中、ひたすら薪割り。

円状に薪割り台を配置し、その中心に立って次から次へと割っていきます。
応援隊も駆けつけ、かなり片付きました。


まだ薪棚もないので、暫くは野積みです。
ただ、これまでの週末通いでは、限られた日数をクタクタになるまでフル稼働していたので、そのクセが抜けきれないのか、何も考えずびっしり積み過ぎました。
余裕が出来たら風通しがよくなるよう積み直しですね。

限られた日数と言えば、移り変わる自然の景色もそうです。

例年はタイミングが悪く、満開の桜を見ることもなかったのですが、今年は滞在日数も多いので目の前の桜も見頃を迎えました。


なぜか桜には縁があり、実家の前にも岐阜の裏山にも満開の桜を見ることが出来、ここ駒ヶ根の窓からも桜を眺められるのは有り難い事です。

室内のリフォームも今週末には完成予定ですので、少し現状紹介します。

こちらはアンコールを設置していた部屋です。
天井を張り替え蛍光灯はLEDに変更。
東側はデッキに出られるよう掃き出し窓を設け、右側にはキッチンを設置しました。
薪ストーブはHETAのロギを予定しています。


背面の壁は全面に空気層を設け、不燃ボードの上に調湿・脱臭効果のある材質を使っています。


そして反対側の部屋。以前グレンスフォシュを飾っていたコーナーです。
一部を土間にして、ここにも両開きドアを設置しました。
炉壁はまだ完成していませんが、こちらには岐阜から持ち込んだデファイアントを設置します。


背面の壁は珪藻ファームコート。
細かい石が入ってザラザラした土壁風に仕上げています。


左側はまだ仮設のドアで床タイルも張っていませんが、こちらが玄関になります。
今まで使っていたアンコールと炉壁をそっくりそのまま玄関に移動する予定です。

まだまだ改装したい箇所は山ほどありますが取り敢えず薪ストーブを優先し、後はボチボチと自力でリノベーションしていくつもりです。

終始とりとめのない内容でしたが、次回コラムでは薪ストーブや部屋の様子も紹介できると思います。

 
(隔月連載。次回の更新は2019年6月下旬です)

 

  • ページの先頭へ

コメント

  1. いつも、素晴らしく センスのよいコメント、写真を楽しく読ませてもらっています。

    私は静岡県伊豆で薪ストーブ生活を楽しんでいます。

    リフォームが終わり、それを見せて戴ける6月を楽しみにしております。

    • TOさん、コメントありがとうございます。
      伊豆で薪ストーブライフなんて素晴らしいですね。
      現在はリフォームも終わり、少しづつ部屋に道具を戻しつつ整理し始めています。
      来週には薪ストーブを設置する予定ですので、6月のコラムには3機種のストーブをご紹介出来ると思います。
      これからも宜しくお願いします。

薪ストーブエッセイ・森からの便り 新着案内