フォトエッセイ「写風人の薪焚き日和」

風のように自由気ままに撮り続けたい…カメラマンの視点から綴る日々の薪ストーブライフ

晴れ男はどこへ?

駒ヶ根市を含む伊那谷には木曽山脈を水源とする太田切川が流れ、
中田切川、与田切川を合わせ三大田切川と呼ばれるそうです。
どの川にも「田切」とあるのは、扇状地が河川によってまっすぐな深い谷をつくる地形のことを指しており、全国の中でも、この伊那谷が最も顕著な例だそうです。

田切地形をはじめ、駒ヶ根市内には大小含め23もの河川があります。
我が家の横を流れる小さな川も、一人前に如来寺川と名付けられ、
雨が降り続いた9月はこのような凄まじい流れになります。

しかし、こうした川があることによって多量の水が溜まることなく、
土砂災害を未然に防いでいるかもしれません。

9月は雨にたたられました。

駒ヶ根入りする度に雨では、作業も捗りません。
草も伸び放題です。
お隣の森も蔓草が絡みついてジャングル状態。

秋にリリースされる取材を控えていたので、
この密林状態ではとても秋号の誌面には相応しくありません。


せめて近くの蔓だけでも刈ろうと、造林鎌で雨中作業開始。

作業用のカッパもくたびれてきたので
テントにもタープにもなるこのポンチョを新調。

鎌を担ぐと死に神とも思える風貌ですが、
生地や縫製もしっかりして透湿防水遮光性加工バッチリの日本製です。
ちょっと大きすぎましたが・・・。


つる植物は、茎から根を張り付かせているので鎌で根こそぎ切り取ります。
しかしこれも無駄なあがき。
この森はとてもじゃないけど手作業ではなんともなりません。
そう思うとやる気をなくし、適当なところで打ち切りです。

もう少し成果が現れる作業に切り替えました。

こちらは和室前の庭ですが、いかにも殺風景です。
雑草は生え放題だし、雨が降れば靴は泥まみれになってしまいます。
日本庭園っぽいのもいいかもしれないと、岐阜で事前に構想を練り材料を調達しておきました。


雑草を刈り、土をならし、除草シートを敷き詰めます。


そして玉砂利。
15kg入り20袋も岐阜から持ち込みました。
駒ヶ根で調達すればいいじゃないかと良く言われますが、その買い出しに出掛ける時間が実に勿体ないのです。
と言いつつ、除草シートは岐阜に置き忘れ、玉砂利は足らなくなり、結局買い出しに行く羽目になりましたが・・・。


再び15袋購入し、取り敢えず今回はここまで。


露天風呂も湧いてきたようです。


ファイヤーサイドオリジナルラベルの地ビールも冷えています。


ゲコですが、喉が渇けばビール1本くらいはイケます。

日が変わり、9月某日。

アウトドアフリーマガジンの取材陣が訪れました。
4日間の日程ですが、この日も雨。
予定を変更して、まずは室内の取材から。

この日は明け方から火入れしました。

駒ヶ根の暮らしは薪ストーブが要(かなめ)。
アンコールはじっくり撮って頂きたいものです。


過去の取材は自ら撮影することがほとんどでしたが、
今回はフォトグラファーも同行して頂きました。


第一線で活躍されている写真家ですので、
感性や捉え方など、とても勉強になります。

取材中、最も気になったのは天候です。
3日目まで雨が降り続き、最終日の予報も曇り時々雨。
アルプスの景色も撮れない、焚き火シーンも撮れない・・・。
これでは取材が中途半端に終わってしまいます。
晴れ男はどこへ行ってしまったのでしょう?

そして迎えた最終日。
予報は見事に外れ、朝陽が差し込んできました。
次第に青空も見え始め、山並みもくっきり望めます。
かろうじて晴れ男の面目を保ちホッと一安心。
朝一で、延期していた陣馬形山に直行です。

頂上にある天空のキャンプ場は人と車に溢れ、場所を移動して南アルプス側の見晴台でロケになりました。


実は取材前に自らロケハンで訪れたのですが、
この日も雨でまったく景色が分からず仕舞いだったのです。

初めての陣馬形山は見事な絶景でした。

こちらは中央アルプス側です。
駒ヶ根ベースの位置もひと目で分かりました。

そして戻って最後の焚き火シーン。

焚き火は少量の枯れ枝を集める事から始まります。
歪な枝もひとまとめに運べる復刻ログキャリーはこんな時にも便利。


9月末といえどTシャツで過ごせる暑さでしたが、
秋号に装いを合わせ帆布地のハンティングジャケットを着込みます。


焚き火は火起こしと共にまずお湯から。
キャンプには不可欠な大容量のグランマーコッパーケトル。
そしてキンドリングアックスとタークフライパンがあれば十分です。
やっぱりこの焚き火シーンが一番楽しいですね。

最後に今季のお気に入り。

先ほどの運搬シーンで登場した復刻ログキャリー。

長く伸ばせばタペストリーとして飾れ、
バーモント州のイラストを眺めているだけでも心が和みます。

そして前掛け好きにはたまらない初代アンコール前掛け。

本来、前掛けは純日本風デザインに拘っていますが、この大胆なシェルマークと年号がとても新鮮です!
前掛けは薪割り作業はもちろん、焚き火やDIYなど膝をつく作業や腰を下ろす時にもボトムの傷みや汚れから守ってくれる有り難い存在です。
また昔からよく言われることですが、前掛けは骨盤辺りをグッと締めるので腰への負担も軽減してくれます。
暫く遠のいていましたが、またまた前掛けスタイル復活です。

 
(隔月連載。次回の更新は12月上旬です)

 



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