すずきみちよ 薪ストーブでおうちごはん

アウトドア料理コーディネーター鈴木道代によるシンプルな素材が生きる「おうちごはん」レシピ

猪肉と大豆のトマト煮込み

あけましておめでとうございます。
みなさまが本年も良き薪ストーブ生活を送られることをお祈り申し上げます。

さて年も明けて早々にご近所の薪ストーブ仲間が集まり新年会を開きました。
今年は5家族。新しい家族も増えました。
毎年お料理とおいしいお酒を持ち寄ってわいわいやっています。

我が家からの一品はイノシシ焼豚。
暮れに畑の近くで獲れたものをいただいてありました。
赤身肉ですが脂身もありなんともしっかり強い肉肉しさ。
噛み応えもバッチリ。
がっつり命と向き合って食べる味でした。

まだ冷凍庫に眠っているイノちゃんの肉。
家にある菜園で収穫した在来津久井大豆。
イタリアのトスカーナ人は豆の煮込みがマンマの味と読んだばかりだったので、これをイメージしたごろりと肉の入った豆料理を作ることにしました。
この時期アンコールはガンガン焚いていて炉内クッキングはタイミングが難しい。
ストーブトップでコトコトに向いています。

キッチンダッチオーブンで炒めたらストープトップで煮込むだけ。
お肉が柔らかくなるといいのだけど。
部屋中おいしい香りが漂います。

使用ストーブ » バーモントキャスティングス  アンコール

 

猪肉と大豆のトマト煮込み

材料

  • イノシシ肉塊り(豚・牛肉でも)…500gくらい
  • 大豆 …1カップ
  • 玉ねぎ …1個
  • ニンニク …少々
  • オリーブオイル …適量
  • トマト缶 …2缶
  • 塩 …適量
  • こしょう …少々
  • スパイス、ハーブ …お好みで

 

作り方

1.大豆はぬるま湯につけて蓋をしてウォーミングシェルフに乗せます。
この方法なら一晩も水につける必要はありません。
30分ほどでふっくらとしてきます。

2.ダッチオーブンにオリーブオイルを引き、
みじん切りしたニンニクと玉ねぎを炒めます。

3.ゴロンと切ったイノシシ肉も加えて焼き目をつけます。
それにしても脂身の立派なこと!

4. 大豆をつけ汁ごと、トマト缶も入れて、
タイム、オレガノも加えて蓋をして煮込みます。

5.ときどき汁がなくなって焦げ付いていないか確かめます。
2時間ほどでかなり柔らかくなっていたので塩コショウで味付け。
この段階で食べてもトマトがさわやかでおいしい。

6.そのまま5時間ほど煮込みました。
ぐっと色も濃くなっています。

肉はホロホロと牛肉の煮込みに似ています。
お味はさらに滋味深い。
臭みは全くありません。
脂身はトロリとして豆とソースに馴染んでこれまた美味。

地元で採れたものをひと鍋にゆっくり味わって食べる。
赤ワイン欲しかったー!!

 

ご近所アンコール

新年会に集まったお家のうち4軒がアンコール設置でした。
ウチに相談してお薦めした結果ですね。
他のストーブを検討されていた方もいたのですけど(笑)

みんなアンコールにしてよかったとそれぞれ薪ストーブライフを満喫されています。
カラーも赤、トワイライト、ブラック、ブラウンとお好みは様々。
なんといっても暖かい。
吹き抜けの2階が暑くなりすぎる話で大盛り上がり。
Tシャツで過ごせるねと。
この辺り朝の最低気温はマイナス5度。
以前のお家では朝の室温は0度だったそうです。

土間に設置してある家も多くて、
フロアが一段上がっているのでこれも暖かさの一因でもあるのかなと思いました。
お部屋も汚れなくていいですね。
火持ちがいい♪長い薪が入るので薪割りの効率がいい♪ と購入前に心配していたダンパーの開け閉めやコンバスター掃除のこと、デザインのちょっとした好みなど、気になっている人は皆無のようでした。あぁよかったー。

あとは部屋干しで洗濯物がよく乾いて部屋干しの湿気とは無縁とか。
感激するのは生活スタイルが変わった、電化製品が減った、TV大好きだったのに要らなくなったなんて声。
それもずっと地元に住んでいる人で変わっちゃった人の声なんです。
移住組だけじゃないというところもうれしい。

いろんなツールも揃えてハンモックまで吊るしちゃって、と前から素敵な人でしたがさらに家族丸ごと進化していってる印象です。
薪ストーブの魅力で人の価値観まで変えてしまうってすごい。
彼は薪のストックは家族への愛情だと言ってたそうですよ♪

真の豊かさってなんだろう。
薪ストーブに集まる家族や友人があって、
すぐ手元にエネルギーと食の恵みがあってetc・・・
薪ストーブって始めちゃった人から得をする宝箱のようなツールですね。
アンコール自慢ばかりですみません・・・(笑)

 
Photoes by Michiyo Suzuki
*隔月連載。次回の更新は2018年3月中旬です。

 

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