ファイヤーサイドスタッフブログ われら薪焚人(まきたきびと)

中央アルプスの麓、標高800mの大自然より四季折々の話題をお届けします。

2012 Sep. 3

田渕義雄著 『森暮らしの家』 軽装版で再出版

田渕義雄さんの著書 『森暮らしの家』 が、装いも新たに、
軽装版になって再出版されました。


(表紙はアンコール!)

ハードカバーの初版が発行されたのは今から10年前の2002年。
長らく絶版状態で、ネットで価格がつり上がったりしていましたが、
手頃な価格で名著が復活したのは喜ばしいことです。

「これは、この雑木林の片隅でジジイになっていった男の、家と庭をめぐる物語です」
(プロローグより)


(田渕義雄氏近影、自宅の薪小屋の前で)

今から30年前、
ヘンリー・ソローの「森の生活」を座右の書に山へ移り住んだ田渕氏。
大工さんへの注文はたったこれだけ
「山小屋風の板張りの家を建ててください。ただし新建材は一切使わないように」

最初の秋を機嫌良く過ごしたあとに待ち受けていたのは、
すべてが凍てつく山の冬。
「寒い山の暮らしを愛しているが、寒い家は大嫌い!」

結露で凍りつくアルミサッシの窓を交換するところから始まるリノベイション。
そこからサンルーム、キャビン、木工室、薪ストーブ、薪小屋、花に囲まれた菜園へと……

「ハンドメイドハウスの話をしようというのではない。
ハンドメイドしようが誰かに請け負ってもらおうが、
自分の家は自分の責任で建てるべきものだ。
それは、買うのではなく、造っていくものだと、今はおもう。」
(本文より)

シンプルリビンングを夢見た快楽主義者が、
自分の家と庭をどう進化させていったのか!?

「この本のオリジナル版は、書店では建築書の棚に置かれることが多かった」と聞いている。
この本の著者にしてみれば、意外な思いがあった。
しかし考えてみれば、「それは名誉なことなんだな」と、思うようになった。

この本は、その分野では何の教養もなかった一人の文学系の男が、
自分の家と庭を独学でこつこつと築き上げていく物語としてあります。
それが、権威ある人たちの専門書の中にあって、
読者の心に響いたのだとしたら、それは心ならずも誇らしいことです。」
(あとがきより)

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森暮らしの家 全スタイル[軽装版]
田渕義雄 著
小学館 刊 BE-PAL BOOKS
定価¥1,470

家と庭はまだまだ進化し続けています。
田渕さんの最新エッセイはこちら。
» 2012/08/29 『家と庭と、薪ストーブ』

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