ポールキャスナー 薪ストーブのある生活

日本における草分け的存在が贈るカントリーライフの提案。薪ストーブにまつわる様々なストーリーをお届けします。

どこでも薪小屋

私は若いころから自給自足を求めて長野県南部の山の中に13年間暮らしました。
車も入れないような場所で厳しい生活を楽しんでいました。
最初は水道もなく、山からの湧き水をバケツに溜め、
600m以上の長いホースを凍らないように深く地面に埋め、
重力を利用して家まで水を運びました。

蛇口もなく湧き水は出しっぱなしにしていました。
冷たくて美味しい水でした。
時々、大雨や大雪で流れた砂や枯れ葉などが原因で水が止まってしまい、
長靴をはいて、スコップを持って山に行き、水場を整備しなければならない。

夏の水場は涼しいけれど、冬の水場は強烈に寒い!
手が冷たくて尺八が吹けないほど。
家に戻って薪ストーブで手を暖めるのが気持ちいいよね。
出るようになった水をストーブで沸かして、熱い紅茶を飲んで、そのカップで手を暖めよう!

お風呂も薪でしたので、外の窯に薪を足す作業は1つの楽しみでした。
氷点下だが、暖かい風呂釜のそばで薪をくべて、オレンジ色の炎を見つめて夢を見る。
DAYDREAM…薪の力です。
お風呂場にロウソクの光。
薪で沸かしたお風呂は体の芯までほかほかなります。
一枚タオルを巻いてまた外に薪をくべに行きます。
体から湯気が煙のように上がる。ろうそくの光で自分が雲のようです。


drawing by Paul Kastner

冬の山ではスノーシューを履いて背負子を背負って、
斧と手のこぎりを持ち、山に入って、木を採る。
数年前に隣のおじいさんが植えたナラを間伐する。
間引きながら太い順に収穫する。

植林して5年ぐらいです。木元の太さは15センチぐらい。
手のこぎりでストーブに入る長さに切ります。
森の中は静かです。鳥の唄とのこぎりの音。
生の木は切り易い。木脂の臭い。

1日1~2回背負子をいっぱいにして山から下りました。
下りたところに降ろし、斧で縦割りを!
薪ストーブとお風呂に使う薪は背負子2杯でだいたい一日分の量。
毎日繰り返して数日で薪が山のようになります。
山に入って手で薪を採るシンプルな時間がほしい。


( 山奥で仙人みたいな自給自足の生活を楽しんでいたころ )

今年の震災ではライフラインが切れた方も多く、
電気しかない生活では寒い夜をどうするでしょう?避難するしかないでしょう。
薪が焚ける所では避難せずに暖房もお料理もできていました。
震災地のボランテアが瓦礫の木を集めて避難場の薪風呂作りをして、たくさんの人が助かりました。
薪の力です。
大雪が降っても、電気や石油が切れても家の中では暖かく過ごせます。

 

私の薪置き

薪をたくさん作れば安心ですよね。
ひと冬分の乾いた薪を薪小屋に積んであれば何より安心ですよね。
自分で作った薪を積めば自慢です。
私は薪を途中で切れないようにたくさん作っています。
薪ストーブを3台焚いていますので8t作ります。
薪を割ってから薪小屋に入れて乾燥させての繰り返しです。

家の外からストーブに運ぶ時、近い置き場がいい。
家のそれぞれの入口のそばに薪を置きたい。
3台の薪ストーブはバーモントキャスティグスのデファイアントアンコール
デマニンコアのドミナです。

それぞれに使える薪の長さが違う。
場所に合わせられる薪置きとしてファイヤーサイド2X4ログラックを考えました。
薪置きがどこでもできました。

私の薪置き記録

勝手口の横。赤いアンコール用に約1週間分の薪が入る。


サンルームの前のデッキには調理ストーブ「ドミナ」の薪用にスライドタイプのログラック。
ドミナは33cmの短い薪ですが、2X4ログラックの巾が35cmです。
押入れ用の桐のすのこを利用しました。高さを調整して2枚分できました。
ここのスペースは小さいので、短い2X4でちょうどいい大きさのラックになりました。


サンルームの反対側はデファイアント用のログラックです。
デファイアントには60cmの長い薪が使えす。
このラックを一杯にすれば約3週間分も入ります。

 

2X4ログラックの作り方

デッキやアスファルトの上にそのまま置くことができますが、
土などの地面に直接置くと沈んだり、傾いてしまいます。
今回の場合は畑の場所にしたので、ちゃんとした基礎が必要でした。
土台は御影石にしました。土台はやりすぎかな??

 
穴は深さ40X80X40cmにしました。
汗をかきながら3つの穴を掘りました。
こんな時、小さいユンボが欲しいと思いながら・・・


穴ができたらラフな水平を糸用のレベルでとります。


グレンスフォシュの柄のあまりものを使って修理したハンマーです。


穴に25mmの砕石を固めながら・・・
砕石は近くのセメント工場から。
軽トラいっぱいは¥1,000ですが半分で間に合いました。


この砕石があれば薪の重さでログラックが沈みませんよ。


要らない板で作った70X40cmの枠を作り水平を確認し、砕石の上に!


残りの砕石にセメントを混ぜ、生コンを作ります。
生コンを枠に流し入れ、すぐに敷石を。水平を確認しながら設置します。


夜はかなり冷え込むので、生コンの水分が凍らないようにします。
生コンが固まらないうちに要らない絨毯とシートなどを敷きます。


コンクリートが十分に固まったのを見て2日後に型枠を外し、
いよいよ2X4ログラックの組み立てを!
2X4が長いため、間にオプションのシングルラック1本を使用しました。


2X4材を長持ちさせるために外壁用のニスなど塗っておきます。
一カ所にビスを4本打ちます。


屋根固定用の金具(2X4ログラックに付属)


屋根接続用のブラケットを使用して2X6と2X4を固定します。


垂木の長さは60cmです。45cm間隔で置きます。


友達にもらったオークのフローリング材を屋根として、塗料を塗って完成。

 

今回のログラックの材料リスト

  • 2X4ログラック(スタンダード) X 1 ¥15,015
  • 2X4ロッグラックシングル(スタンダード) X 1 ¥7,665
  • 御影石 60X30cm X 3 ¥2,940
  • 砕石(軽トラいっぱい) X 1 ¥500
  • セメント ¥500
  • 垂木材 杉 4cm角 X 10 ¥2,400
  • 2X6X360cm X 1 ¥1,280
  • 2X4X360cm X 3 ¥2,040
  • 屋根材 友達から支給 ¥0
  • 塗料 ¥650
  • ビスや釘 ¥300

  • ========================================
    合計 ¥33,290

 

 

2×4ログラックの屋根の作り方

他の屋根の作り方を紹介します。
この2X4ログラックは自由に屋根の設計ができます。
皆さんもどういう屋根を付けるか楽しみにしています。


簡単に厚い板を並べる方法。


防水両面テープを。


角材を両面テープにしっかり付着させます。


ネジで止めて完成です。


屋根は鉄やアルミでもできます。


雨樋を付ける人もいます。 

正しく保管するとよく乾き、すぐ着火しますので大切な薪に屋根をかけましょう。

他に2X4ログラックの屋根の作り方や薪小屋の話を
この「森からの便り」のスタッフブログにもアップしていますので
楽しみに読んでください。  

 



このWebマガジンはファイヤーサイドが提供しています。

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コメント

  1. ポールさん今年も1年ありがとう。次の春までに薪ラックで塀を作ります。この記事は参考になりました。私も御影石を使います。
    やめも板張りが良いですね。

  2. 田代さん、
    薪をすぐ欲しい所にあると便利ですね。屋根の完成写真を加えました。
    来年も宜しくお願いします。良いお年を!

  3. 青森県在住のものです。薪ストーブ生活4シーズン目に入っています。最近、やっとブログを拝見させていただき、参考になる情報が沢山あって、もっと早くからブログの存在に気付いていればと思っています。今後も拝見させていただきます。
    最初は薪ストーブを軽い気持ちで設置しましたが、薪の確保の重要性と大変さが良く判り、近所で立木を譲ってもらったり、造園業者から伐採した雑木をもらったりして、何とか薪を確保しており、薪作りが趣味になってきました。今シーズンから2年乾燥した薪を使えるようになり、やっと軌道に乗った感じです。薪小屋も当初は容量8m3程度のものを設置していましたが、昨年は24m3に増設しています。春には乾燥用の薪棚を製作して家の周りに設置して、保管容量を36m3に増やして2年以上乾燥した薪を安定して使えるようにするつもりです。ブログの情報を参考にさせていただきます。

  4. 中村さん、私のブログは参考なればうれしい。薪ストーブを年毎に新しい発見があり、使い方、薪の量、薪の作り方などが少しづつ身に付いてきます。青森県の場合の薪の乾燥期間、使用量、割る大きさなどがご自分のケースにあったものになってきます。それが薪ストーブ生活の一つの楽しみですね。

  5. はじめて書き込みします。
    エバーバーンをここ数年使っています。
    今年は、パンやストーブ料理にかなりはまりました。
    ところで、一つ悩みがあります。
    それは、最近薪に虫がついて大半の薪が黄粉の
    ような粉だらけになって薪の質が低下気味なことです。

    大体冬場に切り倒し、屋根のある小屋で、1年以上乾燥して
    います。切り倒して割り始めるまでに癖として1~3ヶ月
    放置してしまう事もありますが、これがよくないのでしょうか。

    質の良い薪の作り方を御教授いただければ幸いです。

    東広島市 重家雅文

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