ポールキャスナー 薪ストーブのある生活

日本における草分け的存在が贈るカントリーライフの提案。薪ストーブにまつわる様々なストーリーをお届けします。

薪ストーブで作るジャムとその瓶詰め

日本の国は原発がないとやっていけないと思う人は
現在の経済のままのビジョンがあるからそう思っているかも知れない。
今の消費電力の使い方を一人一人見直さない限りこのままでしょうか?
電気の無駄遣いの多い日本はどうやって節電するか?

全国の自動販売機の数はどれぐらいあるのでしょうか。
日本自動販売機工業会のデータでは2010年に3,951,850台です。両替機など含むと5,206,850台。
環境問題になる自動販売機はこの10年間で電気消費量は半分になったそうですが、
1台あたりは年間平均1500kW・hを消費している。
これを395万台分ですので5,927,775,000kWhになる計算でしょうか。

しかし、販売機以外にソフトドリンク缶の生産にかかるエネルギーも大変です。
原料、加工、宣伝、缶のリサイクル・・・
またスーパーやコンビニーの冷却クーラーもあります。
販売機の缶ソフトドリンクは便利ですけど。

以前私がコラムに書いたソフトドリンクの手作りの方法です。
»「夏のジンジャエール」

工場で加工された食品にはだいたい添加物が含まれていて、
美味しさよりもパッケージデザインと価格で選択しやすくマーケティングされています。
たとえばスーパーで販売されているジャムは、フルーツ以外に砂糖と添加物で作られています。
私にとっては甘過ぎのものが多いからフルーツの本当の美味しさのものを食べたい。

薪ストーブの上でフルーツと蜂蜜を数時間煮込めば、
販売されているジャムより美味しくできてしまう。
手間はフルーツの準備(洗う、へたや種や皮を取る)、
時々混ぜることと片付けだけです。

旬のものだと材料は驚くほど安く手に入る。
ジャムを作る方は多いと思いますが、
それをどうやって保存するかを今月のコラムにします。

冬中よく薪ストーブのトップにホウロウのミルクパンを置いて手作りジャムを少しずつ作ります。
柔らかい熱がいいのでストーブトップの奥に置けばちょうどいい温度です。
煮詰まってくると焦げやすくなりますので、トリベットやホットストーンの上にのせて仕上げます。

ミルクパンは、イチゴ1パック、リンゴ1個、ぶどう1パックなどにちょうどいいサイズですね。
煮詰めると小瓶に入れて2週間冷蔵庫で保存できます。
(食べてしまうので2週間は持ちませんが・・・)

しかし旬のものならかなりの量になりますので、
瓶詰めで殺菌保存すると冷蔵無しで3~4年以上持ちます。
私は薪ストーブで作りますが、暑いのが我慢できない人はコンロでやりましょう。

材料はイチゴ、ブルーベーリー、ラズベーリー、ぶどう、
りんご、あんず、もも、みかん(マーマレード)など。
今回はイチゴジャムの作り方です。
残念ながら自分のガーデンが狭いため少量しか栽培していないし、生で全部食べます。
近くのイチゴ栽培の専門農家にジャム用のイチゴを格安で分けていただいています。
2月から6月まではいちご、7月から8月はブルーベーリーのジャム用を求めて下さい。

冷蔵庫がまだ発明されていない1810年頃、
フランスのニコラ・アペール氏が熱湯殺菌処理の瓶を発明しました。
それまで保存食は塩漬け、酢漬け、乾燥などでしたが、
アペール氏の瓶詰め方法の発明により、長期間保存が可能になった。
普通ならばそのまま食品が数日で腐るものを1~5年までの保存を可能したのが瓶詰めです。
一般の食品は工場で瓶詰めや缶詰めされるが、お勝手でも簡単にできます。
 

 

薪ストーブで作る苺のジャム

道具
  • 深い鍋 X 2
  • 瓶詰め用の瓶とキャップ(瓶は何回も利用できますが、キャップは毎回新品がおすすめです)
  • (瓶を再使用する場合は傷などないかよく検品してください。傷のある瓶を使用しない方がいい)

 

 

  • イチゴ …約8パック分 へたを取る、水洗いする
  • 蜂蜜や天然の砂糖(きび砂糖、三温糖など)
  • (味付けは好みがありますのですべては”適量”です)

 

 


洗ったイチゴやブルーベーリーなどを底の厚い大きめの寸胴鍋に入れる。


粒の形が半分残るようにつぶします。


好みの甘さになるよう蜂蜜等を入れます。
フタをして1時間なじむように寝かす。水分がたくさん出てきます。


ストーブトップで煮込む。焦げないように木のへらで時々かき混ぜます。
半分以上量が減ったら、トリベットなどに載せ、ゆっくりと煮詰めます。


2/3以上量が減ったら、できあがりです。
熱い時は緩い感じがしますが、冷めると固くなります。
瓶に詰める際には煮詰めてまだ熱いうちに行います。


アメリカで購入した瓶詰めの専用道具です。
ワイド口のじょうご、瓶用のトング、お玉など。
瓶とキャップを石けんで洗い、100℃の熱湯で10分間殺菌します。
海抜300mごとに1分延長する。


トングを使って、熱湯から瓶を出してすぐに煮詰めた熱いジャムを入れます。
入れすぎると熱処理する時に瓶が割れる恐れがありますので、
瓶のねじの部分の下あたりまで入れます。
空気の泡がないように殺菌したナイフでのぞきます。


熱湯で殺菌した布巾などでふちをきれいに拭きます。残すと黴びる可能性があります。
これでしっかりキャップを閉めます。


次に瓶を殺菌した鍋に戻します。
キャップの上に3cm程度熱湯がかぶる深さが必要です。
100℃の熱湯が酸味の高い食品の細菌を消滅させる。
海抜300mごとに1分延長する。
例えば駒ヶ根市は標高700mぐらいなので12~13分殺菌します。


沸騰したら10~13分かけて殺菌します。
この殺菌時間は原料と標高によって異なります。下記の表を参照して下さい。


ラベルに日付を記入して出来上がり。
これで電気を使わない手作りジャムの完成です。
ヨーグルト、アイスクリーム、トーストにどうぞ!
オリジナルラベルを書いてギフトなどにもいいでしょう。

今日のイチゴジャムは12本できました。
電気やガスを使わずに約¥1,000と薪代と手間(汗)でできました。経済的ですね。

使用ストーブ  » ドミナ

 ※酸味の高い食品は熱湯瓶詰めが可能です。
酸味の少ない食品の殺菌は圧力窯で行います。ご注意ください。

 

 



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