クッキングレシピ「薪炭で作る美味しい時間」

高橋みな 火のあるお料理とクックウェア探検

ウッドストーブクッキングアドバイザー高橋みなが楽しい料理と共にクックウェアの可能性に迫る!

ほたるいかと海老のチヂミ

薪ストーブ料理-ほたるいかと海老のチヂミ

 

 

春と共に・・

3月11日、何のまえぶれもなく私のまわりのすべてが大きく揺れ始めたのを覚えている。
家ごと船に乗っているような、長い長いめまいを感じた。
ちょうど先月の今日の日付、大地はとてつもなく大きな力で震えだし、
そのあとすぐに 大きな波の「手」となってあらゆるものをつかまえ、暗い海の底へと連れ去ってしまった。
家族の団欒、友達の笑顔、大切な思い出さえも。
 

東北関東大震災。
あの日から、1ヶ月がたちました。
いまだ混乱の続く被災地の方々が
一日も早く安らいだ気持ちで毎日を過ごせるようになることを心から願っています。

非常に広い範囲にわたってライフラインが崩壊してしまった今回の災害は
現代の私たちの生活を根本から崩してしまいました。
今までに起こった震災と大きく違うのは地震のあとの大きな津波。
津波による停電で原子力発電所が異常を引き起こし、より深刻な事態を招いた・・、ということでしょう。 

生活の中で電気を使わない設備を探すほうが難しい私たちの暮らし。
私自身、中越地震と中越沖地震、
二度の震災を経験し明かりのつかない夜がどんなに不安なものかを知りました。 

しかし、「薪ストーブ」は電気を必要としない独立した住宅設備です。
屋内で火を焚いても煙突から煙は排出され、一酸化炭素中毒になる心配もありません。
そしてガラス越しに揺れるあたたかい炎は心細いときにもぬくもりと勇気を与えてくれます。

今回は薪ストーブを使って
災害のときにもしっかりと温かい食事をとれるようなメニューを考えてみました。

 

 

ほたるいかと海老のチヂミ

ほたるいかと海老のチヂミ

 


 

  • ■チヂミ生地
  • 小麦粉 …250g
  • 片栗粉 …小さじ1
  • 塩 …小さじ1
  • 中華だし …小さじ1
  • 卵 …1個
  • 水 …400cc
  • ■具
  • ほたるいか・海老 …合わせて150g
  • ニラ …1束
  • ニンジン …1本
  • ■つけだれ
  • ごま油 …大さじ1
  • しょう油 …大さじ2
  • コチュジャン …小さじ1
  • ポン酢 …大さじ1

 

 

1.まず、チヂミの生地をつくる。
ボウルに卵と水以外の材料をすべて入れる。
そこへ、水400ccを一度に加え、だまにならないよう泡だて器でよくかき混ぜる。
さらに卵を一個加え、なめらかになるまでよく混ぜる。


2.具の下ごしらえをする。野菜は3センチくらいの細切りにする。


海老は殻をむく。ほたるいかは目をとっておく。


3.チヂミの生地に具を入れておたまでよく混ぜ、冷蔵庫で1~2時間ねかせておく。


4.その間につけだれを作っておく。刻みネギ、いりごまなどを混ぜてもよい。


5.薪ストーブはストーブトップにおいたサーモメーターが
220度から300度に針をさす範囲に温度をあげておく。


6.ターク クラシックフライパンをストーブトップであたため、
ごま油を多めにひいて 全体に広げる。


7.チヂミの生地をフライパンに流し込み、ふちがカリッと焼きあがるまでそのまま おく。


フライ返しではじを持ち上げ、裏側がこんがり焼き目がついていたらひっくり返す。


8.表面をフライ返しで押さえ、サラダ油を小さじ2杯分フライパンのふちからまわし入れ、
チヂミがカリッとするまで焼く。


9.そのままフライ返しで縦横に切れ目を入れてフライパンごとテーブルへどうぞ。



 

 

チヂミはお隣の国、韓国の気軽な家庭料理です。
長期保存が可能な小麦粉や片栗粉、それに水と卵があれば
そのとき手元にある肉や魚介類、 野菜を加え、こんがり焼けばできあがり。
たれが作れなくても生地に軽い塩味がついているのでそのままでも十分食べられます。

電気が使えないときも、薪ストーブがあれば暖をとり、その上で簡単においしく調理することができます。
どんなときも手作りの料理は生きる力の源。
どうかこのメニューが被災地で生きるための戦いをしている方の役にたちますように!

クッキングで使用したクックウェアはターク クラシックフライパンシリーズの24センチのタイプ。
柄も含め、すべて鍛鉄のこの製品はフライパンとしてこれ以上ないピュアな材質。
焚き火やストーブ炉内での直火、少々ハードな扱いをしても大丈夫。
どんな場面でも本来の性能を発揮してくれます。
» 鉄製フライパンの焼き慣らし




使用ストーブ » バーモントキャスティングス  アンコール
クックウェア  » ターク クラシックフライパン

 

 

Why?だらけの原子力

「日本では原子力発電所を津波の来ない内陸部につくることはできない」
柏崎市に原子力に関する資料を閲覧しに行った折そんな話をききました。

多量の冷却用の水を必要とする原子炉。
日本には豊かな水量の川が少ないため、原子力発電所は必ず海のそばとなっているのだそうです。
地震が起きるたびに津波警報が発令される太平洋側の海岸線にもかかわらず
なぜ、多くの原発が建設されているのか?
国から発行されている「NUCLEAR ENERGY2010」に掲載の全国の原発配置図を見ると
太平洋側は稼働中が6箇所あります。
計画中のものも含めるとさらに増えることに・・。 





私の暮らす柏崎には世界最大規模の柏崎刈羽原子力発電所があります。
すべて稼動できているわけではなく、中越沖地震の際から稼動休止しているものもあります。
晴れた日には遠くに佐渡島が見え、釣り人の姿もよくみかけるのんびりした場所です。

今回のクッキングに登場したほたるいかは日本海の春限定の食材。
群れをなして夜の海で発光する様は天然記念物にも指定されています。

昔も今も、日本に生きる私たちは四季それぞれの旬の食べ物の力をもらって生きています。
私たちがこのほたるいかを海の恵みとしていただける・・、のはとても不安定で幸せなできごとなのかもしれません。

この場所で同じような原発事故が起こらない、とは言い切れないでしょう。
そう思うと、もっと穏やかで安心して利用できる自然なエネルギーを使いたいと願うのです。
薪ストーブのエネルギー源「薪」がそのひとつであることは間違いありません。

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