火造りの包丁 越後鍛冶に学ぶ(後編)
トマト畑のパスタ
春先、小さな苗を植えつけてから3ヶ月。
思ってもみないほどの大きさに成長したミニトマトたち。
真っ赤に熟したものから、青い未熟なものまで鈴なりの実が、
きれいなグラデーションです。
暑い夏の日差しが、ようやくトマトの甘さを引き出してくれるようになりました。
トマトのわきに植えたバジルはおいしいからか、
虫食い穴ばかりですがなんとか使えそう・・。
収穫したトマトを庭先の「やまみず」でじゃぼじゃぼ洗って、準備万端です。
今回の「火のあるお料理」は、火 造りの包丁の試し切りもかねて、
夏野菜の代表、“トマトとバジルのパスタ”をお庭で作ることにしました。
ミニトマトとバジルのパスタ(2人前)
- オリーブオイル …大さじ2
- パルメザンチーズ …大さじ2
- バジル …4~5枚
- ミニトマト …20~25個
- にんにく …3かけ(みじんぎ切り)
- 塩 …適量
- スパゲッティ1.6mm …160g
1.サービングポットにたっぷりお湯を入れ、ふたをして火にかける。
2.その間にトマトソースを作る。
フライパン(タークのロースト)にオリーブオイルをひき、
みじん切りのにんにくを入れてじっくりいためる。
3.そこへ、トマトを入れ、焦げ付かないよう水を50ccほど足して、火を通す。
4.チーズを大さじ2ほど入れ、塩で味をととのえ、
火の弱いところにフライパンを置いておく。
5.湯の沸いたサービングポットに塩を入れ、スパゲッティを入れて茹でる。
6.表示時間より早めにあげて、そのまま隣のトマトソースに加え、あえる。
7.しっかりとソースがからまったらできあがり!
生のトマトで作るトマトソース。
缶詰では出てこないフレッシュな風味いっぱいです。
夏の暑さで食欲がないときも、さっぱりパスタで元気よく過ごしたいですね。
下ごしらえ中のひとコマ
火造りの包丁を使い、ミニトマトを切る子どもたち。
にぎやかにおしゃべりしながら楽しそう!指を切らないように気をつけて・・!
できたてほやほやの包丁で切るとトマトもスパッ!!
華麗なる切れ味です。
そして、鉄製なのでトマトの酸味には気をつけます。
使ったらすぐに洗い、また、水 気もふきとって
そのままサラダ油を布にしみこませたもので拭けばお手入れ完了です。
同じく、鉄のフライパン、「ターク ロースト」も
トマトがこびりつく前にぬるま湯に漬け、スポンジで洗います。
その後、油をしみこませた布で拭いて風通しのいい場所においておきます。
前編の補足
火造りの包丁 越後鍛冶に学ぶ(前編)
前編での「包丁造り」の手順 ⑦焼きいれ ⑧焼き戻しのあとの、
⑨焼き狂いを直す という箇所の説明を付け加えると、
「焼きいれ 焼き戻しで、何度も熱を加えた金属の曲りを整えるため、
金床(かなどこ)で鎚を使い、細かく包丁をたたいていくこと」です。
金属も熱や打撃というインパクトを加えることで疲労してしまうのですね。
熱を加える作業を何度もみるなかで驚いたのが、包丁をコークス炉で真っ赤に熱していくうち、
ある一定の温度以上になると磁石がくっつかなくなる、ということです。
温度が下がるとまた、通常のように「ガチッ」と磁石はつくのです。
外見からは「鉄が赤くなっている」ことだけしか見えてきませんが、
金属の内側では 分子とか、原子とかそんなものがくっついたりはなれたりして、
全くべつのものになっているようなのです。
温度計の無い時代の昔の鍛冶屋さんは、こうした変化を利用して熱した鉄の温度を知り、
鍛造の手順をすすめていった、というお話でした。
暑い日に熱い仕事をしている職人さんの苦労、
ほんの少し触れたおかげで当たり前にある“もの”への感謝の気持ちがうまれ、
それを大切にしたい・・、と思いました。
